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バリのヒーラーに風邪を治してもらうついでに理想のパートナーをお願いしたら叶った話②

2013年の大晦日、38歳の私はフィアンセの彼と一緒に、バリのカリスマヒーラー・チョコルド先生の元を再び訪れた。

私がチョコルド先生の診察を受け、ベストパートナーに出会えるよう魔法をかけてもらった日からピッタリ1年だった。

昨年と同じように東屋に通され、他にも数名の患者さんが待っていた。

私と彼は静かに座り、診察が始まるのを待っていた。
すると、驚くような声が聞こえてきた。

「あの時の日本人!!」

振り向くと、1年前に通訳してくれた日本人女性だった。

この女性は普段は東京に住んでおり、時間ができたときのみバリにやって来て、チョコルド先生の診察を学んでいるのだという。

この偶然の再会に、私と彼女はお互い昔からの親友のように抱き合って喜んだ。

何が起こったのかわからない私の彼は、ポカーンとその光景を眺めている。

私は彼女が「1年前の今日この場所で通訳してくれた恩人」であることを彼に伝えた。

そして彼女には、彼こそが「チョコルド先生のホワイトマジックで導かれたベストパートナー」であることを説明した。

すると彼女はにっこり笑って、こう言った。

「きっと先生も喜ぶわよ。あなたのこと、絶対に覚えてると思うわ!」

毎日たくさんの患者を診察しているチョコルド先生が、1年前に1度だけ診察を受けた私のことを果たして覚えているのだろうか?

1年前の私とチョコルド先生の出会いについては、こちらの記事をご覧ください。


診察が始まる時間になった。

母屋からゆったりとチョコルド先生が歩いてきて、私をみるなり大きな声で言った。

「あの時の日本人!」

驚くことに、先生も私を覚えていた。

「よくきた!よくきた!」とすごく喜んでくれている。

そして「今回は一体どうしたんだ?」と聞かれたので、私は先生のおかげでベストパートナーに出会えたことを報告し、彼を紹介した。

すると先生はさらに嬉しそうに、大きな声で言った。

「次はベイビーだ!」

私の診察の順番が来ると、チョコルド先生はまたもや私のお腹に何やらサラサラと書いてくれた。

赤ちゃんの準備はできた。いつでも大丈夫だから、計画を立てなさい。

私と彼は結婚することは決まっていたが、入籍はしていない状態。
しかも38歳の私が、そう簡単に妊娠するとも思えない。

さらには、私は子供をそれほど欲しいとも思っていなかった。

だがしかし、この場で「子供の計画なんてありません」と言うのは、単なる空気の読めない人になってしまう。

私と彼はチョコルド先生と通訳の彼女に深々とお礼を言い、日本から持ってきたお土産を渡して笑顔でホテルに帰った。

バリで年越し、日本に帰ってきたのは1月5日ぐらいだったと思う。
楽しいバリ旅行の思い出が冷めないうちに、私達は入籍することにした。

2014年1月31日の新月の日、私達は市役所に婚姻届を提出した。

そして2月になり、私はふと気がついたのだ。

「あれ?生理が遅れてる・・。」

私はもともと超健康体なため、生理が狂うことなく規則的にやって来るタイプ。

だから5日も遅れるなんて、今までの人生であり得なかった。

「もしかして・・・」

私は薬局に向かい、妊娠検査薬を手に彼の家へと駆け込んだ。

2人で検査結果を待つこと5分・・・結果は陽性。

すなわち、赤ちゃんがお腹にいることがわかったのだ。

私は喜びよりも、チョコルド先生の威力にたまげてしまった。

38歳の私のお腹に魔法をかけ、次の月には妊娠させてしまうってどういうことなんだ!?

私と彼は喜びつつ、大急ぎで結婚式の準備を始めた。

産後に結婚式をするのも考えたが、赤ん坊を抱えては難しそうだと思った私は、安定期に無難に結婚式ををすることを決めたからだ。

2月に妊娠が発覚した私は、7月上旬に結婚式をすることに決めた。

時間がないので急いで高校時代の友人に連絡し、結婚式にきて欲しいと伝えた。

あまりに突然すぎる私の結婚と妊娠の報告に、独身を貫いていた友人Jも驚きを隠せなかった。

「一体何があったのよ!?」

私は1年前から今日までに起きた、バリの凄腕ヒーラーのホワイトマジックの御利益について洗いざらい話をした。

普段はリアリストな私の友人Jが、めずらしく興奮気味に言った。

うわぁ〜!私も会いに行ったら、結婚相手が見つかるかな?

しかし、おいそれとは長期休みなど取れない忙しい彼女。
行けたとしても、一人でバリにチョコルド先生に会いに行くのは、かなりハードルが高いはずだ。

そこで私はふと閃いた。

今、私の体にはチョコルド先生にもらったホワイトマジックが充満しているはず・・・。

私は友人の手をぎゅっと握りしめ、宣言したのだ。

「チョコルド先生からもらったホワイトマジックをお裾分けするね!」

すると彼女は実に真剣に私のこの言葉を受け止め、心から信じだのだ。

「わかった!信じて待つね。」

バタバタと時は流れ、私は結婚式を無事に終え、可愛い男の子を出産した。

育児でヘロヘロになりながら暮らしている私のところに、例の友人Jから連絡が入った。

「結婚することになった!」

突然すぎて、何が起きたかわからない私に彼女はこう言った。

バリのヒーラーさんのパワーのお陰だよ!

私も本気で結婚しようと思って、思い切って結婚相談所に登録したの。
入会金に20万円も払ったわ!

そしたら・・入会金を払った当日に、すごいことが起きたの。
いつもスポーツクラブで一緒になる男性に「付き合って下さい!」って言われたのよ。
そしたらトントン拍子に結婚が決まっちゃってさ。
結局、結婚相談所は入会金を払っただけで、一回もお見合いもせずに結婚が決まっちゃったの。

すごいよ!バリのヒーラーさん!!

チョコルド先生、恐るべし・・・!!

チョコルド先生のホワイトマジックは、私の体を通して友人にまでベストパートナーを引き寄せてしまったのだ。

これはまたお礼を言いに行かねば。

私は育児が落ち着いたら、今度は夫と息子の3人でバリに行くことを心に決めたのだった。

息子が2歳半になったとき、再びチョコルド先生にお礼をいうために、私達は家族全員でバリを訪れた。

前回会ってから、3年近く経過している。
この時、通訳をしてくれて日本人女性はいなかった。

チョコルド先生は、前にあった時より元気がなく、おじいちゃんになったように感じた。

さすがに久しぶりなこともあり、先生は私のことは覚えていない様子だった。

私は上手くもない英語で、自分なりに今までの経緯を話した。
そして、夫だけなく、息子まで私に授けてくれたことに深く感謝の意を伝えた。

するとチョコルド先生は嬉しそうに目を細めて言った。

「次はもう一人、赤ちゃんだね。」

そう言うと、また私のお腹にサラサラと文字を書いて、まじないをかけてくれた。

「いつでも準備ができているから、計画を立てなさい。」

その時の私は、仕事と育児の両立でいっぱいいっぱい。
とてもじゃないが、2人目を産む気持ちになれなかった。

なのでしばらく2人目のことは考えずに暮らしていたのだが、息子が3歳になる頃にふと思った。

「2人目の産むなら今だ。」

私は2017年の8月の初めに、このインスピレーションを受けた。

そして私は帰宅するなり夫に宣言した。

「今年中に妊娠します!」

すると、次の月には妊娠が判明。私は41歳だった。

チョコルド先生の言った通り、準備はまさにできていたのだ。

そして42歳になった私は、無事に娘を出産した。

その後、チョコルド先生に二人目の子供を連れてお礼を言いに行こうと思った矢先に、海外にいけないまさかの時代がやって来た。

そして、2021年にチョコルド先生はお亡くなりになってしまった。

もう一回家族4人で会いに行って、お礼を言いたかったのに残念でならない。

バリには不思議な力がある。

こうやって私がバリアンの力によって幸せな家庭を手に入れることができたのは、本当にラッキーだったと思う。

最初に私がお会いしたとき、チョコルド先生は83歳ぐらいだったと思う。

孫の学費も自分が稼いでいるよと笑顔で話してくれた。

しかし今振り返って、私が結婚できたのは、チョコルド先生のの力だけではないことに気がつく。

チョコルド先生は確かに私にベストパートナーができるようにまじないをかけてくれた。

しかし、もしも私がそれを心から信じなかったらどうだっただろう?

そして心から結婚したいという気持ちがあったからこそ、私の運命は切り開かれたのではないかと思う。

もしこの記事を読んで、チョコルド先生がもうこの世に存在しないことに、がっかりした人がいたら私は言いたい。

大丈夫!あなたの願いはきっと叶います。

あなたが本気で望んでいることなら、そして叶うと信じているなら、願いはきっと叶います。

なぜなら、あなたの中にはすでに夢を叶える力があるからです。

そして、この記事を通して、チョコルド先生はホワイトマジックであなたの夢の実現を応援してくれると思うから。


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