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親子の最終(結)戦・5話


~いつかくるその日の前に
  幸せなお別れの準備を始めよう〜


【足のむくみ】

履いていたズボンを脱いでももひき姿になった父は、裾をたくし上げサポーターを外して膝を見せてくれた。

あらわになった左膝は、通常の2倍ほどに腫れ上がりパンパンになっていた
膝下の足全体もひどいむくみだ。

それより、父のすごいO脚に驚いた。
膝下のスネが外側に弧を描いている。

昔から父の前かがみ姿勢は気になっていた。
そのせいで、本来S字型の背骨がC型(弓形)に変形し、その流れで骨盤が後ろに傾き、股関節のハマる角度が外旋した結果O脚となる。

もう少し早く直しておけばよかったと後悔した。

『うわー、これは凄いね』
『そーなんよ、痛かっちゃん。どうしたらよかね』

うーん。まずは整形外科で中がどうなっているか早く見たい。
次の日に行くと言うので、今日のところは足のむくみだけとって、明日一緒について行くことにした。

【足のむくみ取りの方法】

①仰向けに寝てもらう
②片方の膝を60度くらいに曲げてもらう
(もう片方は伸ばしたまま)
③横から膝の上に両手をのせ、手前に奥にと動かし股関節を動かす(脚を開いたり閉じたりという動作になる)
④脚を伸ばした状態で足の先端を片手でがしっとつかみ、足首をグルグル回す。この時、右回し10回左回し10回くらいで動かす
⑤足の指先をつまみ、1本ずつ根元からグルグル回す
⑥再び膝を60度に曲げ、足首から膝方向に向かって、スネとふくらはぎをさすり上げるように流す

この中で一番大事なポイントは、股関節を動かす③の工程です!

足の付け根(鼠径部といわれるところ)にある、大腿動脈、大腿静脈の通過部を刺激して、脚全体の血液循環を促す目的があります。

高齢になると、室内にいる事が多くなり、股関節を動かさずとも歩ける小股歩行になりがちです。

股関節があまり動かされていないと、胴体と脚をつなぐ腸腰筋が硬くなり脚の付け根の鼠径靭帯との癒着が進行します。

さらに、前かがみ姿勢はその鼠径部を圧迫するため、その鼠径靭帯下を通る大腿動脈、大腿静脈の巡行を悪くし、脚全体をで鬱血が起こります。

結果、脚がむくむというわけです。

浮腫は貧血によっても起こるので、意識的にタンパク質を多く摂るようにおすすめしましょう。

慢性的な疲労感や、冷え、筋肉のツレ、肌の乾燥、二枚爪、薄毛も、貧血によるものだったりします。
最近、タンパク質不足を補うための栄養補助食品もたくさん出てきていますので、それらも併せて上手に取り入れられるといいですね。



つづく

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