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家族は、友人はどうすれば      ~西原理恵子×月乃光司の おサケについてのまじめな話~

まじめな話、アルコール依存はだれにでも起こりうること、
そして、否定することがより危険だということが、よくわかります。
この「否定」、「自分は大丈夫」という発想が
依存症治療の壁になっていると感じます。

「ちょっとビールを一杯飲むくらいで、依存症なの?」
「自分でコントロールできているから大丈夫」
そう思われている方も多いと思います。

「依存症なんて、繁華街を千鳥足で歩いているおっちゃんみたいな人のこと」
と思われているかもしれません。

でも、「ストロング系」を複数本、飲むのを習慣にしている人は?
寝る前に酒をひっかけないと寝られない、というひとは?
と考えると、”依存症の恐れ”のハードルは、意外と低く、案外多くの人がひっかかると思います。

「私は大丈夫」「酒に支配されてなんか、いない」。
たいていの方がそう思われているのではないでしょうか。

街の中華料理店で「ビールと餃子」を注文したとき、
「なんでビール飲んでるんだろう」と思うのも、
きっかけになるかもしれません。

依存症になるわけがない、
コントロールできているから大丈夫、
ビールは、餃子と一緒に飲むもんだ、
暑い日は飲むもんだ、
風呂上がりの一杯は、格別だ、
そんな発想をしているなら、
自分がアルコールに支配されているのではないか、と気づくこと。
経験者の話です。

本を読んで役に立つと思ったのは、治療法についてです。
「この病気は、足、耳、口の順番で回復するといわれている」というところです。

自助グループに足を運び、参加する、そこで話を聞く、そして自らのことを話す、
そうすることで心のオリが消え初め、精神的な落ち着きを得られるようになる、、、経験者の重みある言葉です。
自助会に参加すると、キャリアの長い人もいますので、そんな人の姿をみることで、酒をやめたあとのモデルとなり、会の話にも説得力が増すことも、とても重要だというのです。


酒に吞まれていた自分を再認識するつらさを乗り越えるには、ひとりではしんどい道なので自助グループに参加するのはいい方法だいうのです。

月乃光司さんの体験と表現が的確で、ストンと腑に落ちます。
自分が酒に支配されているのではないかと思われる方には
参考になる一冊です。

2021年2月14日  noranekopochiさん、ありがとうございます。

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