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残り時間

あとどれくらいの時間が残されているのか。

「残り時間」は状況によってさまざまな見えかたをする。例えばサッカーやバスケットのような時間が決まっている試合なんかだと、試合終盤にどんでん返しや劇的な瞬間が見られることもしばしばだ。一年間を通して戦うリーグ戦と、ワールドカップやオリンピックのようなトーナメント戦ではまた「残り時間」のもつ意味がきっと変わってくる。

たぶん多くの人が経験していると思うけれど、僕も子供のころ、好きなゲームや漫画を時間で制限されたことがある。「あともう少しだけ」「ダメ!約束したでしょ」みたいな。

大人になると日々の暮らしのなかで睡眠時間をどれくらいキープできるかなんてことがそれこそ日々気になってくる。朝方トイレに目が覚める。「あと何分眠れるか」なんてことを寝ぼけた頭で計算し、そうこうしているうちにその日の仕事のことが気になったり、寝転がりながらスマートフォンを開いてしまったりして結局眠れなかったり。

仕事に行けば、ランチタイムに混みあっているお店でオーダーしたものがなかなか出てこなくて戻り時間を考えてイライラしたり、早く夜にならないかな、なんて終業までの残り時間のことを考えたり。

夜、好意を寄せるあの人と食事をしながら終電までの時間を考える、なんてこともある。

時間は皆に平等で、有限で、お金よりも大切で、でもお金でいろいろな手間暇をはぶくことができればその分使える時間は増えて。

僕にはあとどれくらいの時間が残されているのだろう。わからない。わからないから日々をできるだけ簡単に、丁寧に、おもしろく、楽しく過ごしたいと思う。

なかなかむずかしいけれど。

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