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何歳からでもスタートできる。

久々にアーティストトーク的な撮影をしました。



現在アトリエ三月で展示してくださっているヤマカワくんとは多分一番最初は数年前に友人の紹介で出会ったと思う。一番最初はなんかやたら無理して喋ってるなーという印象の男。

一番最初は昔絵を描いていたけど今は描いてないんですよねーみたいなことを言っていたと思う。


人の人生色々ある。そんな彼も誰しもが色々あるように彼自身にも色々あったようで(詳しくは動画見てくれ)30代も後半、1年半前に作家として再スタート。一昨年末から僕がやってるギャラリーのコンペなどには必ず出展してくれるようになり、その都度その都度ちゃんと完成度を上げてきた。30代から絵を描き始める人は強い。

僕は特に年齢など関係なく、いつからだって新しいことははじめられると思っている。それが例え70代からであろうとそうだと思う。


とは言え、人の人生限られた時間の中で「絵を描く」ことをわざわざ選ぶ人間は尊いなぁ、と思う。


それは世間一般に言われる、お笑い芸人、ミュージシャン、俳優、スポーツ選手など、「一握りの人間」にならなければいけないからだ。


今ではyoutuberやtiktokerなど、専門の技術が伴っていなくてもある程度戦略があれば有名になり、有名でなくとも少ないファンの支えの上で生計を立てられるようにはなってきた。一昔前に比べると格段にそうだと思う。


それでも「一握りの人間」が「二握りか三握りの人間」になったくらいだろう。


「絵を描きはじめたい」と思う人は大体8割以上はそこに成功する戦略などなくはじめる人が多いと思う。多分ほとんどの人が成功するビジョンなどなくはじめている。いや、そもそもそんなことすらも考えてないかもしれない。


でも絵を描きたいと思う人はいつだって一定数必ずいる。


こんなことを書いている僕こそが一番そうしたタイプだった。子供の頃からクラスの中で人よりも少し絵が上手いくらいしか取り柄がない。勉強もスポーツもまるでダメ。

自分には絵を描くことくらいしか楽しいことがなかったし、絵を描くことは短距離走で一番足が早い人が一番、のようなことではなく人それぞれどんな絵を描こうが技術ばかりが尊重されるもんではないということは子供ながらになんとなく感じていた。


高校も行かずに社会に出てしまった僕のような人間が、絵を描くことだけを武器にして一体どんなことができるのだろうというワクワクした興味をもって19歳の春に路上に飛び出してから、根本的には変わっていない。


絵を描くことだけが取り柄だった頃に比べると、人様の絵を見させていただくようになり、ギャラリーという職業を経て、それらを武器にして企業や行政の方々とお仕事をさせていただくようにもなった。


最初は「人よりも少し絵が描ける」程度のことが今ではそれ以上のことができるようになってきた。


そしてそんな僕だが、「自分が作家として絵を描き続ける」ということにはこだわりを持ってやっている。プレイヤーでなくなった自分など想像したくもない。


いろんな人がいるけれど今回喋ったヤマカワくんも同じように絵を描きながら悩み苦しみその中で毎回少しの希望や喜びをもってして制作を続けている。

子供の頃から絵を描いているからという理由で作家活動を続けている人が多いと思うが20代〜40代という人生で一番元気で活動的に動ける時期にわざわざ絵を描くということを選択する人間がとても好きです。

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大阪で絵画制作や美術活動をしつつ、ARTspace&BARアトリエ三月を運営しています。サポート頂いた分は活動費やスペース運営費として使用させて頂きます。全ての人がより良く生きていける為に 美術や表現活動を発信し続けます。