お金をもらって経験値を高める。

#仕事について話そう
まず、私のアルバイト遍歴から。
最初は、大学受験が終わった直後からのマンションの工事現場、40日間。
トラックからの資材の積み下ろしや、モルタルの入った一輪車を工事用の仮設リフトで指定の階まで上げる肉体労働が中心です。受験勉強あがりの「なまった」体にはなかなかハードなリハビリで、筋力と集中力が低下した夕方に、9階に停めたリフトからモルタルと一緒に落ちそうになるという貴重(?)な経験もしました。
また、私が弁当を忘れた時に、一人の職人さんが「にいちゃん、オレのば食いな。」と、弁当を差し出してくれる「事件」もありました。
「おじさんの弁当でしょ。」と断ると、「オレは、コレがあるけんいいと。」といって、おもむろに脇に合った一升瓶を手にすると、弁当箱の蓋に盛った白飯の上に傾け、お茶漬けでもたべるようにサラサラと流し込み始めたのです。(オトコだなぁ・・・。)
こんな、濃いバイトから、古本屋の値札付け、放送局の野球中継、音楽イベントの会場整理、店舗ディスプレイの機材組立て・・・と、硬軟織り交ぜて多様な職場を経験をしました。大学4年の時はゼミのある曜日にだけ出席するという「週休6日制」を確立し、うち5日ほどバイトをしていたため結構優雅(?)な学生生活で、就職した際の初任給の安さにビックリしたほどです。
卒業後は、広告代理店に就職しましたが、ここでも不動産、流通小売業、金融業、通信販売業・・・と、多様なクライアントを経験した後に独立し、「ブランディング支援」という現在の仕事に行き着いています。
いま、つくづく思うのは、こうした雑多な経験がひとつも無駄ではなかったいうことです。給与(収益)は「役務の提供への対価」ではあるのですが、それは必ずしも金銭だけではなく、仕事を通じて得られる経験や人脈なども含まれると私は思います。むしろ金銭以外のもののほうが価値が大きいかもしれません。

どんな仕事であれ、それがあなたの経験値を高めてくれていることは事実です。その経験値をさらに高い価値へと変換していくのは、いま目の前にある経験をどのような意識で捉えていくか、という、あなたの意識次第なのかもしれません。


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