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Branding Works LLC / CEO Creative Director コンセプトワークを軸に、ブランディング戦略の支援を行なっています。

最近の記事

書かないコピーライター。

#仕事について話そう 「え?・・・コピー機を操作してお金を、もらうの?」 「いや、文章を書くんだよ。」 「・・・あなたの汚い字で、お金がもらえるの?」 私がコピーライターになったことを告げた時の、母との会話です。 まだコピーライターという職業の社会的な認知が低かった時代ですから無理もありません。私の悪筆や文才を心配した母の、少しあっけにとられたような、困ったような顔を、いまでも思い出します。 確かに、書くことは好きではありませんし、文才があるとも思っていません。「答えを表現す

    • 前略、サッチモ様。

      #はじめて買ったCD 初めて買ったCDかどうかは定かではありませんが、ジャズというものに関心を持ったのは、間違いなく、あなたのアルバムがきっかけです。 トランペットの演奏が素晴らしいことはもちろんですが、その圧倒的な「声」の力は、音楽のジャンルを超えて魅力的でした。 某自動車メーカーのCMにも使われた「What a Wonderful World」の歌い出し、「♪~ I see trees are green ~ ♪」を聴いた瞬間の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。 「何な

      • お金をもらって経験値を高める。

        #仕事について話そう まず、私のアルバイト遍歴から。 最初は、大学受験が終わった直後からのマンションの工事現場、40日間。 トラックからの資材の積み下ろしや、モルタルの入った一輪車を工事用の仮設リフトで指定の階まで上げる肉体労働が中心です。受験勉強あがりの「なまった」体にはなかなかハードなリハビリで、筋力と集中力が低下した夕方に、9階に停めたリフトからモルタルと一緒に落ちそうになるという貴重(?)な経験もしました。 また、私が弁当を忘れた時に、一人の職人さんが「にいちゃん、オ

        • 必殺!「ヤマ勘」受験法

          #受験体験記 私の大学受験は、かなりいい加減なものでした。 受験勉強らしきことをやったのは、受験の1か月半ほど前から。 現代国語と英語は「まあまあ」の成績だったので、特になにもせず、苦手だった日本史の問題集だけを1日13時間。7回通りやり切って丸暗記。古典に至っては、受験本番の前夜に参考書を引っ張り出して「エイッ!」と開いた箇所のみを覚えるというギャンブル受験。 ところが、窮すれば通ずというか、天の助けというか、その開いた箇所が受験問題に出たのです。 「出た・・・!」 思わず

        書かないコピーライター。

          デザインの背景を理解する。

          このところ愛用している「小川珈琲」の商品に、「春モノ」が出たので買ってみました。 青空に桜の花をあしらった、いかにも春らしいパッケージ。 通常のコーヒーパッケージのデザインであれば、このような絵面にはならないはずですが、スーパー等のコーヒー売場の店頭に並ぶことを考えると、なかなか理に適ったデザインです。 何よりも「目立つ」。 各社のいかにも「コーヒーらしい」パッケージの中で放つ違和感は、タダモノではない主張をしており、「地」と「図」というデザインの基本を上手く利用しています。

          デザインの背景を理解する。

          考え方のスキマ

          まだほんの少しですが、ChatGPTを使ってみて「いや、ごもっともなんだけど、欲しいのはソコじゃないんだヨ・・・」という隔靴掻痒な思いを。 結局、どれだけ適切なプロンプトを準備できるか、その繰り返しでAIの練度を高めるかがキモのようで、それって、まんま自分の思考のロジック整理であり、「MECE壁打ち」の相手以上の存在にはならない。 データや長文テキストの要約等ではすこぶる頼りになりそうな感じではあるのですが、肝心なのは、そこからの「気づき」。 このへんが極めて人間臭い要素な

          考え方のスキマ

          どこまで使える? AIライター。

          日々、生成AIのニュースが飛び交っていますが、その中のひとつ、「ユーザーローカル」の長文作成「AIライター」を試してみました。 https://ai-writer.userlocal.jp/ 結論から言うと、良くできているけど、使い方次第。 文脈形成という点ではMECE的に埋めてくれるけど、実際の文章として使えるかというと、総論的・概念的で具体性に欠けます。つまり、無個性で面白くない。使い込んでいくうちに、ユーザーの個性を学習してくれるようになると、もっと魅力的になるだろ

          どこまで使える? AIライター。

          AIを使って、言葉で絵を描く。

          マイクロソフトの画像生成AI「Bing Image Crator」 が日本語に対応したというので、試しに使ってみました。 イメージを言葉で伝達する場合、曖昧な部分も残るのですが、そこをAIがどのように解釈するのかを試してみたかったので、いくつか言葉遊びを投げ込んでみました。そのうちの一点が、添付の画像です。 指定した言葉は、「クジラのような地球儀 バスキア風」というもの。「クジラのような地球儀」ではなく「地球儀のようなクジラ」になっていますが、まぁ、そこはご愛嬌。バスキアほど

          AIを使って、言葉で絵を描く。

          インプットが先か、アウトプットが先か。

          インプットが先か、アウトプットが先か。 全く放置状態だったnoteに、いや、放置状態だったnoteだからこそ、書いてみたいと思います。 足掛け4年のプロジェクトが、無事終了しました。私にとってはキャリアの集大成とも言える位置づけの仕事でした。それなりのものを形にできたという自負はあります。 しかし、4年間という時間を共有しても、関わる人々の考え方が完全に揃うわけではなく、むしろこれからの道のりを考えると、そのギャップが明らかになってくるであろうことへの不安も残ります。

          インプットが先か、アウトプットが先か。

          プロセス価値の見える化

          マイケル・ポーターの「バリューチェーン」は、皆さんもご存じだと思いますが、その考え方をBranding Worksでは「ブランド・バリューチェーン」として再定義してます。 いったい、何が違うのか? 「仕入れ⇒製造加工⇒販売・マーケティング⇒フォロー」という一連の主要活動と人事総務系の支援活動によって、それぞれの各プロセスに価値が付加され企業の利益が生み出されるというのが「バリューチェーン」の基本的な考え方ですが、ポーターがこの概念を提唱した時代と現在では、メディアの環境が

          プロセス価値の見える化

          ブランディングについて10年前に考えたこと

          ブランディングとは何か? この大上段に振りかぶったタイトルで10年以上前に書いたブログが残っていたので、自分の認識がどのように変わったのかを確認する意味で再掲します。以下。 「ブランド強化を図りたい」というご相談をよく受けます。 ところが、 「では、御社にとってのブランドとは、どのようなものですか?」 と、質問すると、明確な答えが返ってくることは稀です。 「もっとたくさんの人に認知されたい」とか、 「競合商品よりも目立つようにしたい」とか、 どちらかと言えば、相手に対

          ブランディングについて10年前に考えたこと

          ブランド構築ためのWジャーニーマップ

          ちょっと不可解なタイトルになってしまいましたが、備忘録的にアップします。 マーケティングに関わっている人にはお馴染みの「カスターマー・ジャーニーマップ」と「ユーザー・エクスペリエンス(UX)」。 「顧客行動の理解」と「豊かな体験の提供」がブランド構築に欠かせないことを説明しようとすると、この二つの言葉がカギになるわけですが、もう一つ忘れてはならないキーワードがあります。 それが「エンプロイー(従業員)・ジャーニーマップ」です。小売業の場合、顧客の「来店~退店」のプロセスで

          ブランド構築ためのWジャーニーマップ

          「重い」違い#はじめてのインターネット

          たぶん1995年ごろ。SEでもプログラマーもない私が、あるソフト開発に携わる機会があり、インターネットなるものを使い始めました。まさにWindouws95で賑わった年ですが、当時はまだダイヤルアップ回線で、やり取りは基本的にテキスト。開発途中の画像等を確認するには、モニターの前でじっと待つしかありませんでした。実装データはマスクロム(!)を宅急便でのやり取りです。 ある時、こちらから送った修正指示への返りがあまりに遅いので、進捗状況を確認するために相手先に電話を入れると、「オ

          「重い」違い#はじめてのインターネット

          ブランディング・ワークショップ-3

          このステップでは、最初に抽出した「好きなブランド」と、参加者全員で作成した「好きな理由」のチャートを重ねることで、ブランドが果たしている役割を体感して頂きます。「ブランドとは何か」といった明確な定義をするものではありませんが、ブランドへの認識の共有が進むはずです。 ◆ チーム作業-2-2 / 「好きな理由」のグループに名前を付けてください。 (時間は10分~20分が目安です。) 「好きな理由」のグルーピングができたら、それぞれのグループに名前を付けてください。キャッチフレ

          ブランディング・ワークショップ-3

          ブランディング・ワークショップ-2

          いよいよブランディング・ワークショップの始まりです。前回ご案内した準備はできていますか?「ヒトとモノ」が揃っていたら、早速始めましょう。時間を区切って進めていきますから、タイムキーパーを1名決めてください。 【STEP-1】 好きなブランドをリストアップしよう! 「STEP-1」と「STEP=2」は、ワークショップの進行に慣れ、みなさんのブランドに対する認識を揃えるためのウォーミング・アップのステップです。頭の中にあるモヤモヤとした感覚や思考を100%吐き出してスッキリす

          ブランディング・ワークショップ-2

          ブランディング・ワークショップ-1

          ブランド、あるいはブランディングという言葉に対して思い浮かべるイメージは人それぞれです。きれいなシンボルマークやロゴタイプを思い浮かべる人もいれば、販売促進の手法としてのブランディングを思い浮かべる人もいるでしょう。 この何かモヤモヤとしたブランドの概念を、今回noteを使い、ワークショップ形式で伝えることはできないかと考え、3回の連載でお伝えすることにしました。何人かの仲間を集めてゲーム感覚で行うことで、他の人の持っているブランドに関する感覚も分かるので、自然とブランドに

          ブランディング・ワークショップ-1