夢は近くなった?遠くなった?

「好きを仕事にして生きる」の代表格とも言えるyoutuber。
子どもからの圧倒的な支持を誇る、ヒカキンとその兄セイキンの新曲「雑草」が発売されました。
動画の再生回数がすごいのはもちろんのこと、この曲itunesとレコチョクランキングでも1位をとったとのこと。
しかも先日は、彼らミュージックステーションにも初登場を果たしました。
Mステですよ、Mステ。
これってもう有名人として、立派に市民権を獲得していると言える象徴的な出来事だと思うんです。

と、ここまで熱く語りましたが、個人的には彼らのことが特別好きだとか、いやだとかどっちでもないんです。
うちの子どもたちが毎日のように彼らの動画を見ているので、そうするといい加減覚えちゃうっていうのが正直なところです。
人って不思議なもので、特別好きでも嫌いでもないのに、がんばっている人を毎日見続けていたら応援したくなるものなんですね。


ちなみにこの「雑草」という曲。発売の経緯を説明した動画があるんです。

これを見たとき、なぜか泣いてしまいました。
感情移入の達人ですからね、私は。

特別秀でたものは何もなかった、特別裕福な家でもなかった、顔なんて・・・見てもらえればわかるけど、かっこいどころか下です僕たち。
そういう雑草な僕らだからこそ生まれたのが、この歌だ。

動画の趣旨はこんな感じでした。
泣かせるじゃないですか。
「好きを仕事に」って、簡単に見られがちですが、当たり前だけど全然簡単じゃないはずです。裏では苦しいほどの努力をしているはず。
だけどそれを苦と思わないくらいに好きだから、できるのでしょう。
これに加えてインターネットには、今やこういう夢追い人を後押しする仕組みがたくさんあるのもよかったのでしょうね。

音楽やタレント業ならyoutubeやshowroom、
ライターやデザイナーならクラウドソーシング、
ハンドメイドならミンネ、
販売するならメルカリ。

他にも色々あるんじゃないかな。
ああ、noteだってそうですよね。
小説やエッセイ、イラストに漫画、写真を届ける場所ですもの。
収益を得たり、夢を叶えるネットのツールって今はいくらでもあるんです。
そこから夢を叶えた一つのローモデルがヒカキン、セイキンだよなぁって思う。同列に論じるのもおこがましいけれど、同じ夢追い人として、なんだかちょっと勇気付けられたのです。



インターネットによって、参入障壁が下がっているので、夢への入り口は近くなった。価値観が多様化しているので、ゴールも多少下がっていると思うんですよ。
例えが古いのですが、美空ひばりさんとか石原裕次郎さんとかもう大スターしかいない時代は、彼らが絶対的なカリスマだったわけですよね。才能はもちろんのこと選ばれしスターだったわけです。

対して今はどうでしょうか。
ヒカキン、セイキンは、こうしてMステにも出たし曲も売れている。
ある程度の市民権を獲得して、スターになっているのは間違いありません。
でもかつての国民的大スターと同じような位置付けではありませんよね。というか、こういうスターは、もうそうそう出ないと思うんです。
みんなの考え方が多様化しているから、”あの人にとってのスター”は私にとってはそうじゃない。逆もまたしかりですよね。

つまりインターネットによって夢への入り口が近くなり、ゴールまでの距離もほんの少し近くなった。これをチャンスと呼ばずしてなんといいましょう?

とはいえ、容易になったという意味では決してないと思うのですよ。
参入者が増えるということは、より競争が熾烈になることを意味します。
それから、例えば”東京に行けないから”とか、”結婚したから”とか、環境による言い訳ももう通用しませんよね。
だって別にインターネットがあれば、いつだってどこでだって挑戦できますから。
だからこの時代は夢を見る人に一見優しくなったように見えて、実は厳しくなったとも言えるわけです。どう捉えるのか、全ては自分次第。


私は・・・、都合のいいように屁理屈を考えるのは得意技です。
自分に優しく、都合の良い時代になったと思って、これからもたくさん書きます。
だって毎日たくさん露出することで、人の目に止まる回数は増え、応援してくれる人は増える。これ、ヒカキンから学んだことですから。

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浜田 綾(コトバノ):ライター
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