見出し画像

聞きたかった音を聞いた!<Fasching>スウェーデンでジャズを浴びる11

「デンマークとスウェーデンで北欧ジャズを全身で浴びる旅」をピアニストの視点からレポートする、第11回はスウェーデンの首都、ストックホルムのジャズクラブ Fasching です。


北欧に来れば北欧らしいジャズライブを、毎日どこかでやってるもんだと思い込んでいた。最初のデンマークでは出会わなかったので、今夜もあまり期待していなかった。YouTube で少し聞いてみたら、あれれ、いいかも知れない!!

20時スタートのライブだったが、着いたのが 20:40 頃、チャージ 250 SEK、クローク 25 SEK、サービス料 25 SEK、計 300 SEK (約4千円)払って中へ。ああ、もっと早く来ればよかった💦💦

ARILD ANDERSEN GROUP
Arild Andersen – bas ベース(リーダー)
Marius Neset – sopran- och tenorsaxofon サックス
Helge Lien – piano ピアノ
Håkon Mjåset Johansen – trummor ドラムス

ノルウェーからのメンバーでベースがリーダー。20枚以上のリリース作品があるという。知らなかった。

中に入っったときは、エイト系のイーブン、サックスのカデンツァが今まで聞いた中で一番長かった、2分くらいだったろうか。おれはエンディングでひとりになった時に長く弾けないので、これはどういうことなんだと、不思議でたまらない。

次はイーブンエース Even 8ths で、コードが II-V-I ではなく、色々と飛んでいくタイプ。そこにリズムのキメが絡んでいく。こういうの憧れる。

ブレイク中にチェコのビールをもらった。Krusovice というペールラガー Pale Lager。78 にエクストラ足して 80 SEK 払う。

チェコのビールは好きだなあ

二ステは、ベースがチューニングしてるなあ、と思ったらそこにサックスがハモってきて、そのまま50分1曲、MC なし。途中でどんどん展開していって、いろんな風景を見せてもらった。高速ベース、アウトな世界、フリージャズ。ドキドキする。これはすごい!

アンコール、そしてまたアンコール、最後はスタンディングオベーション。

繊細な音でメロディーを歌い、フレーズを紡いでいく。とってもいいものを聞いた。昨日も思ったけど、スウェーデンのジャズシーンは今を生きているなあ。演者、観客、お店、若手、音楽のレベル、国民性、いろんな好循環がキープされている。

おれもピアニストのはしくれとして、個性的でクリエイティブでありたい、との想いを確認するライブだった。楽器が上手いに越したことはない、お客さんが多いに越したことはない。楽器が上手くなくても、お客さんが少なくても、それを理由にクリエイティブを止めてはいけないのだと思う。うまく行かなかったら、お客さんに受け入れられなかったら、その時にまた考えよう。

今日はとてもいいものを聞いた。ありがとうストックホルム。

終わって外に出たらマイナス13度の世界
このお店のファンになったのでTシャツを買った



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?