学校から帰ってきた次女（8）が私にこう言うてきた。

『ママといっしょのこといってる、えほんをね、かりてきたよ！！』


なんだって♪
どれどれどれ。

目線を下にずらすと、彼女が手に持ってた小ぶりの絵本がチラッと見えて、作者がだれかすぐにわかった。

『ヨシタケさんやろっ？』

『そうだよ、あたりまえやろっ！』
と冷めた調子で言われ、なんか怒られながら絵本を受け取ったんだけど。なんでなんか。


…。

さっ、気を取り直して。
ヨシタケさんと言えば国民的な絵本作家！
うちの子供たちも、もちろん知ってるし、大人が読んでも哲学的な視点にハッとさせられる。

とくに、りんごかもしれないとか、有名ですよね！

まぁ今日ですね、彼女が借りてきた絵本【 にげてさがして】のレビューをしようと思います。
パチパチパチ。

〔作〕ヨシタケシンスケ
〔発行所〕株式会社赤ちゃんとママ社
〔初版〕2021年3月

《ストーリーについて》

世の中には、いろんな人がいる。

そして人がたくさんいれば、その中には想像力を使うのが苦手な人もいる。

もし酷いことをされた時、どうすればいいのかな？
逃げることって、どういうことなのかな？
どうすれば、守ってくれる人に出会えるのかな？

これを読めば、人間マスター！？

ヨシタケ先輩が、コミュニケーションの秘訣をそっとアドバイスしてくれるような物語です。

とっても実践的なので、子供から大人まで人間関係ムズイなって思ってる方は正座して必読ですゾ！

《10コの視点》

【キャラクター】
・子供

【舞台】
・心

【構成】
世の中には、いろんな人がいて、その中で想像力のない人もいる。
↓
そんな人から攻撃されたら、とにかく離れること。
そして、その足で理解者を探すこと。
↓
気持ちも足も動かして、自分にとって良い人を探し続けること。
↓
人間は、動くために生きてるよー。

【文】
ポエムかなって思うような文体。もしくは、どこぞの先輩から手紙もらったかなって錯覚するような文体。
だって最初から最後まで〝きみ〟って書かれて振り向かないヤツはいないでしょ。

論説文なんだけど、その中に応援されているような言葉もたくさん入ってて、〝もう少し人生頑張ろうかなとか、コミュニケーションってそうすればいいのね〟みたいな勇気と安心感が得られる。

【絵】
theヨシタケさんのタッチ。

これは、ググってわかったことだけど、元々イラストレーター、造形作家としても活躍されていた方みたい。だから色んな構図から、こんなシンプルな絵を描くことができるんだなって合点がいく。

とくに私がスキな部分は目の描き方♡かわいいんだー。

【ハッピーエンド】
ヨシタケ先輩に応援されながらのハッピーエンド。

【カバー表表紙・裏表紙】
タイトルをそのまんま絵にしてるようなレイアウト。
あと、コンパクトサイズなので、お子さんとの外出時など持ち運びに便利！

【見返し】
質感があるキナリ色の用紙

【題字の文字】
子供の動線にあわせて文字もデザインされているところがステキ。

《読み聞かせをしてみて》

『いろんなひとが　いるんだねー（8）』

『考えかたも　いろいろだよね　クラスのみんなもマジそうやもん（10）』

『いやいや、大人になっても、そうだよw（母）』

もうね、大海原を航海する船長になったつもりで読み聞かせしました。キャプテンコボシの誕生ですよ！
そしたら次女から、普通に読んで！と苦情が入りました。ごめんなさい。

《おしまいの言葉》

実は私も、ヨシタケ先輩と同じことを娘たちに伝えてます。（誠に恐縮ながらですよ）

これは、耳にタコ…いやイカもできるほど、何回も言うてます。そんで何回も言いながら、何回も自分に言い聞かせています。

そう！なかなか難しいんですよね、コミュニケーションって。まぁ地球上のどこかには、人間関係円満で生きている人もいるんでしょうけど、少ないと思ってます。

わたしゃ、まだ道半ばの修行の身であります。押忍。

だから、こうやって今日もヨシタケ先輩の絵本を熟読し、絵本レビューして頭に叩き込み、子供たちに船長として言うんです。


みなさんは、どうでしょう？
めざせ！人間マスター！！！

☆彡ポケモンマスターがよぎるコボシより

———
⚪︎人間マスターなイイね♡まってます☆彡
（どんなイイネやねん）
———