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良い鍼灸院・鍼灸師の探しかた12選

以前にTwitterで質問がありました、良い鍼灸院・鍼灸師の見つけかたをご紹介していきます。

また、前回に「私がお勧めする鍼灸院の選び方(WEB上での8つのチェックポイント)」を書きましたので、その記事でWEB上から気になる店舗を探し、この記事で実際に行ってから良さそうなところかを判断する材料をご確認ください。

鍼灸は実際に受けてみないと、自分に合う先生かどうか分かりません。

そして、今後のnoteの使い方としては、公では様々な事情で発信しにくい「私の主観」を有料エリアでどんどん突っ込んでいこうと思っています。

本記事のテーマを例にすると、他の鍼灸師さんが
・理想だけど、そう書かれてしまうと私の所はそこまで出来ない
・その内容は森田の考えが入っていない?違う考えもあるよね
というようなことで同業者を困らせたくはないと私は思っています。

しかし、治療院を探している皆さまのご意見としては、「同業者のことを考える心情も分かるけど、実際に理想的な治療院の見極めが知りたいのよ!」という人もいることでしょう。

ですので、有料エリアには突っ込んだことを書きますので、日頃SNSの発信から私を信頼していただける方だけ見ていただければいいという思いで書いています。

・【無料エリア】通常レベルでの判断材料5選
・【有料エリア】より良いところを選ぶための判断材料7選
このような構成で書きました。

私の目標は、「人生100年時代末期まで、できるだけ良い生活の質を保つために必要な鍼灸治療に興味が出て、受ける人が増えて欲しい」というものが軸にあります。鍼灸は根本の解決ができ、予防の治療ができる分野で、上手に受けられれば一生の生涯医療コストも軽減できるからです。

また、私は有難いことに、ご紹介を中心に定期的な治療をご希望される患者様に囲まれているため集客に困っていません。ですので、自分の集客のために書いてはいないことをご理解ください。鍼灸を広めたい反面、良い治療・良い鍼灸師ばかりではないことは、どの業界にもあるように現実としてあるため、本記事を参考にしていただければという気持ちで書いております。

では早速、本題に進んでいきましょう。

1.通常レベルでの判断材料5選

実際に鍼灸院へ行き、良い治療院・鍼灸師かを見極めるポイントを書いていきます。まずは簡単なところを無料エリアで書いていきます。

1−1.治療院や治療師の雰囲気が良い所

一般の方が鍼灸の技術を判断することって難しいですよね。しかし、上手な先生かどうかは分からなくても、「雰囲気づくり」は気持ちで感じることができます。雰囲「気」と書くように、空間の気(空気)の扱いが得意な治療師は、体内の気血のめぐりを調節するのも上手な先生が多いです。

なぜなら、気づき・気遣いが上手な治療師は、治療に必要な細かな身体の不調サインにも気付いてくれるからです。

緊張しながら・怖がりながら治療を受ける患者様を、話しやすく治療のヒントになる会話を何気なく引き出すことが上手な鍼灸師を探すことは、皆さんにでもできます。

パーフェクトな接客を求める必要もありません。鍼灸師は不器用な先生も多いですが、肝心なことは接客が上手でも下手でもきっと気持ちの良い接客は伝わります。

・話したいことを引き出してくれる
・かけるタオルや体を動かす時の手助けが丁寧
・気が休まる雰囲気をつくってくれる
・話して発散したいことを察してくれる
・疲れている時に黙って受けたいことを確認してくれる
・先生も緊張しているけど一生懸命説明をしてくれる
・説明が分かりやすい
・多く伝えなくても察してくれる

心のケアをするのも私たちの大切な仕事ですので、心理学を学んで接客する先生も少なくありません。これが鍼灸が詳しくなくても良い鍼灸院や鍼灸師の一つ目の見極め方です。スタッフ同士の気遣いができている店舗は、店舗全体の雰囲気も良く、連携がとれています。

1−2.消毒の仕方は性格が出る

鍼を指す前には消毒をしますが、この消毒の仕方は治療師の性格が出やすいところ。鍼灸に詳しくなくても分かりやすい判断材料の一つになることでしょう。

・消毒が雑な人は、治療も雑
・血流を改善させる治療なのに、必要以上に消毒液の量が多く体が冷える
・そもそも消毒するまでが遅い
・消毒の塗り方がなにか不快

など、何かしら感じられるはずです。

丁寧かつスムーズに、体温に合わせた消毒液の温度を気にしている先生は、治療もこだわりがある先生が多いと思います。

体には気血の流れがあるのですが、これをツボを結ぶ経絡 けいらくといい、私のこだわりはこの経絡の流れる方向に従って消毒をしていきます。

学校の実技試験の先生のように神経を使って消毒の仕方をチェックする必要はありませんが、消毒一つとってもリラックスをしながら何となく受ける感覚が不快になるか、不快にならないかは治療師の配慮や相性として出ることでしょう。

上手な先生は消毒をする強さもちょうど良く、何気なくスムーズに適温で治療が始まります。

1−3.玄関とトイレが綺麗な治療院

私が学生時代に、現在でも鍼灸のメンタル部門を第一線で活躍されている先生が教えてくださったことです。当時先生は私の担任でしたが、「良い治療院は、まず玄関とトイレが綺麗だからチェックしておけ」と教えてくれました。

これはデザインや新築度ではなく、清潔感があるか、掃除がいき届いているかで判断してください。

上記の「気づき」に繋がるところですが、細部まで掃除の気づき・気遣いができている店舗は、良い治療をしてくれる可能性が高くなります。

私がよく見てしまうチェックポイントは、「トイレの換気扇」です。

1−4.治療後は一回一回楽になるか

東洋医学は内臓などの根本から、副作用なくジワジワと良くなる分野です。ですので、一回で劇的によくなるケースは稀だと思っていた方が良いでしょう。

という説明はネットでも現場でも多いパターンです。
しかし、上手な先生は、ある程度の症状であれば一回一回何かしらの楽になる感覚をお土産に持ち帰らせてくれます。

・体が軽くなった
・話せて気持ちが楽になった
・症状の度合いが軽減した

鍼灸刺激後に体を治す働きが強まり、だるさが起きる「好転反応」がある場合がありますが、その場合は半日または一日すれば体がスッキリします。そうでなければ単に鍼や灸の刺激が強い「鍼灸あたり」の可能性が強く、治療師側の刺激の調節が強いことが原因です。マッサージの力が強いと起こる「揉み返し」のような刺激過多の症状になります。

また、一回一回で良くなる感覚が感じにくいケースは、状態が重いケースやその時の天気が乱れている時です。

脳血管障害の後遺症や難病、坐骨神経痛、五十肩、台風が来ている時、酷暑続きの時などの場合には、治療直後に良くなる実感が低くなりますが、良い治療をしていればジワジワと身体の内側から良くなってきますので頭に入れておきましょう。

1−5.適切な治療頻度やセルフケアを提案してくれる

丁寧な鍼灸師は、治療中に症状の度合いを診ながら、その患者様の生活スタイルを把握していき、適切な治療頻度を提案してくれます。

基本的に状態が重い場合には、治療効果がもどりやすいため、前回の治療効果が無くなる前に次の治療を重ねていきます。「次は◯日後に来られますか?」という提案を丁寧にしてくれることでしょう。また、治療と並行して「こんなセルフケアを一日○回まずは行ってみてください」と提案してくれるところも丁寧です。

ここら辺の提案の仕方や言葉選びは、その先生の性格が出る部分なのでしっかりと聞いておきましょう。

今回の記事へコメントをいただきました

モーリー薬膳ラボ代表|森澤孝美@簡単エイジングケア薬膳講師
HP X(Twitter)

『初めて鍼灸院に行ってみてこのまま続けてもいいのだろうか?と思った時、着眼点が患者目線で細かく書かれています。
具体的で「そうそう」と何度も頷きながら拝読しました。
鍼灸治療はマンツーマンです。技術はもちろん鍼を刺す前の消毒のしかたや言葉かけ等細かいことまで自分に合った鍼灸院の探し方指南になること間違いなしです。』

森澤先生ありがとうございます。

いかがでしたでしょうか?ここまでが無料枠で、このレベルはどの治療院・流派でも共通する部分です。

この先は有料部分になりますが、より良い治療院を判断しやすくなるポイントを6つ紹介させていただきます。

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