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【イベント】ヘルスケアMaaS 2023で石島さんが登壇しました

2023年12月1日(金)に湘南アイパークにて行われた「ヘルスケアMaaS 2023 健康・移動をデータで結ぶ未来」で、弊社 代表取締役Co-CEO 石島さんが登壇しました。

今回のシンポジウムでは、「健康・移動をデータで結び未来をどう創るか」という大テーマがあり、6名の登壇者がそれぞれのテーマで講演しました。その中で、石島さんは「地域で進める電子版お薬手帳を基盤としたPHRサービスの活用実態と今後の展望」をテーマとして講演しました。すべての公演を終えた後は、総合討論で様々な質問をいただきました。

<総合討論の様子>

🔔石島さん講演内容

テーマ:地域で進める電子版お薬手帳を基盤としたPHRサービスの活用実態と今後の展望
講演内容:
1.電子版お薬手帳の歴史
お薬手帳は、医療従事者に対して患者さまの服薬情報を開示するためのものです。”電子化”については東日本大震災をきっかけに開発の機運が高まりました。2016年の診療報酬改定で、電子お薬手帳も紙のお薬手帳と同等の扱いとなりました。2023年からは従来のようにお薬情報を保持するための電子お薬手帳ではなく、薬の情報以外の情報も踏まえたPHRサービスの機運が高まってきており、国の方で電子処方箋やマイナポータルと連携していく取り組みも推奨されてきています。PHRとEHRとの連携も今後注目していくポイントです。

・厚生労働省のガイドライン改定が電子お薬手帳の普及を加速
従来お薬手帳は、お薬の管理だけが求められていました。しかし、現在は様々なサービスとの連携が求められています。例えば、電子処方箋やマイナポータル等の国の基幹システム連携が求められており、薬の情報だけを管理する時代は終わりを迎えています。電子お薬手帳の中に、健康情報、OTC情報、予防接種情報、自治体の健診情報などを登録できるように、扱えるデータの種類が増えてきています。お薬情報だけでない部分が広がっていることがわかります。それらに対応した電子版お薬手帳を総称し、「次世代版電子お薬手帳」と呼ばれています。

これらを受けて8年ぶりに厚生労働省のガイドラインが大幅に改定されました。病院やクリニックは160軒しか電子お薬手帳を使えるところがありません。今後、薬局だけでなく、病院・クリニックにも推進していくことなども求められてきています。

2.地域の中での電子版お薬手帳を基盤としたPHR活用実態
harmoで使える電子お薬手帳は、スマートフォンのアプリだけでなく、交通系ICカードで使われるようなカードタイプもあります。harmoは、地域単位で普及しているのが特徴です。現在は神戸市、滋賀県、豊中市、川崎市を中心に普及しています。これらの地域では3つに1つはharmoが使える薬局となっています。
神戸市では患者さまの課題を薬剤師が解決する取り組みを実施しています。薬剤師は薬を渡す人、という認識が皆様あるかと思いますが、実際は生活や薬以外についての健康相談などのアドバイスもすることができるようになってきています。しかし現状では、薬剤師が薬を渡す以外に、何ができるのか、多くの人にも十分な理解が得られていないことは課題としてあります。
そのため、神戸市では、健康についての困りごとを持つ患者さまに対して「この薬局に行ったら悩みを相談できますよ」と促し、薬局へ行くと薬剤師さんが悩みに答えてくれるような取り組みを実施しています。神戸では3つに1つの薬局がharmoのシステムを導入しているからこそできる取り組みです。

3.医療MaaSでの活用
現在、伊那市と医療MaaSに関する実証実験をしています。

伊那市では医師の乗らない移動診療車で医療サービスが患者さまのもとへ行き、診療ができるといった取り組みをしており、そこでharmoを使った実証実験を進めています。

具体的には、看護師が移動診療車に乗り、車内で患者さまのサポートをしながら医師がwebで診断をする流れがあります。患者さまがharmoのカードを、車内に設置したharmoのシステムにタッチすることで、患者さまの薬歴が医療従事者の方に開示することができ、オンライン診療時にPHR情報を活用することができるような取り組みを進めています。

4.今後の展望
harmoでは薬関連データやサービスにこだわった展開をしています。親会社は医薬品の開発支援などを中心に事業を展開しており、グループ会社の中で、患者さまの服薬実態などを医薬品の開発支援などに活かすような取り組みも進めていこうとしています。薬関連以外のPHRサービスや様々なヘルスケア関連サービスを一手に1社だけで担うことはできないため、多くの企業様と連携させていただいています。
医療やヘルスケアでの課題解決を医療従事者の方々や、企業様と連携しながら課題解決に向けて取り組んでいきたいと考えています。

🔔シンポジウム全体のアジェンダ

テーマ:健康・移動をデータで結び未来をどう創るか
1.       Healthy agingのための未病改善
2.       医療・健康関連情報の共有基盤の構築と活用に向けて
3.       救急医療 医療データの理想と現実
4.       湘南鎌倉地域の移動と健康
5.       スポーツと健康データ
6.       地域で進める電子版お薬手帳を基盤としたPHRデータの活用実態と今後の展望
7.       総合討論

🔔イベント詳細

イベント名:ヘルスケアMaaS 2023 健康・移動をデータで結ぶ未来
日時:2023年12月1日13:30~16:30
場所:湘南アイパーク
詳細URL:https://ibtool.biz/healthcaremaas2023/


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