はりー

気分転換によしなしごとを書き綴っています。

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最近の記事

【ネタバレなし】映画って本当にいいものですね⑥:リトル・ダンサー(2000年)

急激に社会変革が進む今だからこそ見てほしい映画NO.1 技術革新による社会変革、人々の生活の強制的な変化・歪み、そして家族への愛テクノロジーにより社会が激変する際に必ず生じる「変わらなければならない人たち」。多くの場合、それは「これまでの仕事を辞める、生活を変える」ことであり、失業を伴う抵抗運動を産んだり、先に受容したものとの間の社会的な分断を産む。 塩野七生曰く、「失業とはその人から生活の手段を奪うに留まらず、自尊心を保持する手段までも奪うこと」である。 1970〜8

    • 【ネタバレなし】映画って本当にいいものですね⑤:天国から来たチャンピオン(1978年)

      「亡くなった人が天国から戻ってきて別の体に乗り移る」映画の走り 「ゴースト」にしろ何にしろ、「死んだ人が現生で別人に乗り移る映画なんだ」と聞くと、つい「ああ、天国から来たチャンピオン系統の映画なんだね」と思ってしまう。そんな映画です。  ※元々は1940年代のある映画のリメイクのようなのですが、まだそちらは見たことがなく、この設定が市民権を得たのはこの映画からなので、こんな風に思っています。 乗り移り×アメフト×恋愛? 主人公のジョーはNFLトップチームの控えQB※。ス

      • 【ネタバレなし】映画って本当にいいものですね④:カッコーの巣の上で(1975年)

        ※以下、ジャケットに書かれているくらいの話は書いてあります。 第48回アカデミー賞で、主要5部門独占作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞と主要5部門を独占。1934年に受賞した『或る夜の出来事』以来、実に41年ぶりの快挙。 映画協会選出の各種名画ランキングに上位ノミネート・映画史に残る演技ベスト200 1位(2012年 英『Total Film』誌) ・アメリカ映画ベスト100 20位(1998年アメリカ映画協会) ・感動の映画ベスト100 17位(2006年同

        • 映画って本当にいいものですね③:ゴッドファーザーⅢ(1990年)

          【ネタバレなし】 ※ジャケットに書かれているくらいの話は書いてあります。 映画史に燦然の輝く傑作であるゴッドファーザー、ゴッドファーザーⅡ。そして、それに比べて1段劣ると評価されがちなゴッドファーザーⅢ。 決してそんなことはない! Ⅰ、Ⅱと違うのは、ゴッドファーザーⅢが「Ⅰ、Ⅱを観た人に向けた映画である」ということ。 ゴッドファーザー・マイケルのサーガを見てきたものへの帰結として、叙事詩の終わりとして観ると、 ゴッドファーザーⅢは、Ⅰ、Ⅱに並ぶ紛れもない傑作なので

        【ネタバレなし】映画って本当にいいものですね⑥:リトル・ダンサー(2000年)

        • 【ネタバレなし】映画って本当にいいものですね⑤:天国から来たチャンピオン(1978年)

        • 【ネタバレなし】映画って本当にいいものですね④:カッコーの巣の上で(1975年)

        • 映画って本当にいいものですね③:ゴッドファーザーⅢ(1990年)

          映画って本当に良いものですね②:道(1954年)

          【ネタバレなし】 ※ジャケットに書かれているくらいの話は書いてあります。 貧乏な家に産まれた器量の悪い(頭が弱い)娘ジェルソミーナが、死んだ姉の代わりに旅芸人ザンパーノに買われて旅芸人一座に入って旅をする。イタリア映画の巨匠、フェリーニの傑作。映画の余韻がニーノ・ロータによる挿入曲とともに心に残り続ける・・・ 借金を理由に買われていく、という戦後の混乱期のイタリアを描いた映画。 ジェルソミーナは自身が買われた力自慢の旅芸人ザンパーノに尽くし想いを寄せていくのだが、ザン

          映画って本当に良いものですね②:道(1954年)

          映画って本当に良いものですね①:セントオブウーマン

          【ネタバレなし】 ※ジャケットに書かれているくらいの話は書いてあります。 個人的には、アル・パチーノといえばゴッドファーザー三部作よりもこれ。「アル・パチーノに圧倒される」映画。 1990年代のアメリカを舞台にした映画。アル・パチーノは、怪我により失明した気難しい傷痍軍人:フランク中佐(中佐は偉い)として登場する。 ボストンのエリート大学に通うチャーリーは、田舎出身で奨学金をもらって大学生活を送っている純朴でやや引っ込み思案な学生。周囲には裕福な家のボンボンも多く、彼

          映画って本当に良いものですね①:セントオブウーマン

          今、蘇る血③(完)

          世界的に滅びの道を進んでいた三大始祖バイアリータークの血。それが日本ではパーソロン〜シンボリルドルフ〜トウカイテイオー、あるいはメジロアサマ〜メジロティターン〜メジロマックイーンと、80年代〜90年代前半にかけて燦然の輝きました。その血のさらなる発展を誰もが信じていたのですが・・・ 日本の競馬を世界レベルに引き上げる、俗な言い方をすると「とんでもない」種牡馬が現れます。 そう、サンデーサイレンスです。 サンデーサイレンスの輝きと血の淘汰 アメリカの年度代表馬でありなが

          今、蘇る血③(完)

          今、蘇る血②

          日本競馬界の歴史に燦然と輝くバイアリータークの血。 競馬はBloodSportと呼ばれるほど「血統」が重要なものですが、日本の競馬は海外に遅れること○百年でスタートしたため、戦前、戦後と海外の血統を日本に導入する試みが繰り返されてきました。 もちろん、一流の血統を持つ種牡馬は来てくれません(買うこともできません)。そこで、一流の種牡馬にどこか似た血統の種牡馬を買ったり、お目当ての種牡馬を入手することができずその場での目利きで購入したり、というような時代が続きました。一流の

          今、蘇る血②

          今、蘇る血①

          古畑任三郎が大好きだったもので、タイトルをオマージュしてみました。今日は馬の話。 皆さんは、300年に及ぶサラブレッドの歴史の中で、連綿と灯されてきた1つの灯が今まさに消えようとしていることはご存知でしょうか。そして、それに抗おうとする「浪漫」があることはご存知でしょうか。(世の中でウマ娘が俄にブームになっているようですので、波に乗っかりこのことについて触れてみます) 世界中に数多いるサラブレッドは、血筋を辿っていくと必ず次の3頭に行き着きます。 【ダーレーアラビアン】

          今、蘇る血①