日銀マイナス金利施策の副作用と勤め人の資産
日銀による強力な金融緩和施策が長期化しています。
金回りを良くすることで景気刺激・インフレを狙っていましたが、インフレターゲットの"2%"は見えてきません。
むしろ、副作用の方が目立ち始めています。地銀や信用金庫が稼げなくなり、再編・統合が相次いでいます。
我々勤め人の資産形成にどのような影響を及ぼしているか、勤め人が取るべき運用スタイルを考えていきます。
日銀緩和の副作用 ~学資保険が元本割れ
先日、第一生命のセールスレディに学資保険の見積もりを貰いました。
子供が生まれてから「毎月15,000円」は貯めようと思ってたんですが、全然貯められません。
貯まっても子供の習い事や車の買い替えで使ってしまいます。ボーナスで埋め合わせすれば良いかと思っていたのが甘すぎました。。。
「毎月積み立て式で、中途換金出来ない商品にしよう」、このように考えを改めて会社に良く来ている第一生命のセールスレディに話を聞いてみることにしました。
長男は年齢制限で学資保険に入れず。加入可能な4歳の長女で条件を聞きました。
結果は、契約者が死亡した場合に育英年金が支払れる特約が付与されているものの、満期の22歳まで積み立てて受け取れるトータル額は20%程度の元本割れ。
第一生命のコスト、つまり従業員の給料などの契約・運用に係るコストが運用益でカバー出来ていないのが分かります。
生命保険会社は運用の大部分を国債を中心とし国内の債券で運用しています。日銀のマイナス金利施策はこうしたプロ投資家の運用に大きな影響を及ぼし、個人にも大きな影響が出ています。
学資保険で元本割れになる商品は一例ですが、資産運用の点では厳しいです。利回りが高いソニー生命の学資保険でも20年ほど積み立てて元本は5%程度しか増えません。
金利が高い30年ほど前の時代なら学資保険は有効な運用商品でしたが、今は「給料天引き、途中解約不可」くらいしかメリットが無いでしょう。
日銀緩和の効果 ~低金利と住宅価格上昇
東日本大震災直後に不動産を買った人は勝ち組です。
当時も住宅ローン金利は低かったですが、景気低迷から不動産が売れないので値引きが横行していました。
我が家は東京近郊の関東地域で新築マンションを購入しましたが、3,000万円代で購入しました。
今、新築マンションを同じような条件で買えば1,000万円以上高いです。当時は豊洲エリアも見ましたが、4,000万円代で買えるマンションもあったんですよね。今では考えられないほど不動産市況は悪かったのです。
我が家は住宅ローン減税で毎年30万円程の還付を受けています。買ってから7年なので合計210万円。ローンの利息支払いは毎年250万円程になります。
逆ざや且つ不動産の価格も維持していますので、売却を前提にすれば着実に資産形成が出来ています。
住宅ローン金利は提携ローンを活用して変動の0.775%と今よりは高いですが、金利は横ばいで不動産価格上昇も加味すればメリットの方が大きいでしょう。グローバルなリスクオフや日銀の更なる追加緩和の話もある中、しばらく金利は上がらないでしょう。
ロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」では持ち家は負債との考えですが、今は投資と考えれば住宅ローン減税と住宅ローンの逆ざやを活用した手法も活用出来ます。
10年間は新築物件に住んで満足度の高い生活が出来るわけですし、賃貸物件に住んでも割高な賃料を取られます。
戸建ては流動性が低いのでオススメしませんが、駅近マンションなら良いと思います。
勤め人の取るべき戦略
学資保険や定期預金ではお金を守れません。
マイナス金利の副作用、インフレで現金の価値は相対的に下がって来ています。
取るべき戦略は1つです。資産を持つことです。
不動産、有価証券、ロレックス、金、なんでも良いです。将来、現金に換金出来る価値の高いものを見極めて投資しましょう。
投資初心者は資産分散ファンドが良いと思います。各資産がどのように動くか、マーケットの感覚を身につけるには丁度いい商品です。
今話題の「老後2,000万円問題」解決に向けて、準備していきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございます! この取り組みに対する妻の理解が得られて時間を創出出来ます!