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認知症介護って簡単な脳科学だった!パート7

前回精神科の先生から『老人性幻覚妄想状態は治りますよ!』
の一言で、私達家族は一丸になり、頑張る勢いが増したと思っていました。
この事も、今思うと コンフォートゾーンが未来に行き、"治る時が来る" がゴール設定になったのだと思います。
当時は家族一丸で頑張れている事が言語化出来ないまま、感覚でそう思っていましたが、ゴール設定って重要なんだ!と今になっては分かります。

【機密!郵便局とのハンドサインとは!?】

この日、私は子供の学校で、実家に行くのが遅くなってしまいました。
玄関を開ける前から庭まで笑い声が聞こえたので、聖さんと・雄二くんが居る事はすぐに解りました。

『おはよー』と扉を開けると、さらに大きな笑い声が響いて来たので、
どんな面白いネタがあるのかと、期待を込めて『どうしたと?』と聞くと
私にある光景が目に入って来ました。

この紐は大切な目印

聖さんが父の指一本一本に、ビニール紐を結んでいたんです。
私は笑いながら『なんばしよっと!?』と聞くと
聖さん『父ちゃんはね、郵便局でお金ば引き出す時は印鑑は要らんらしか』
   『印鑑の替わりに、この紐が役に立つらしか!とさ』と
    ドヤ顔で笑うんです。
続けて雄二くんが
『父ちゃんと、郵便局長だけの 機密のサインのあるとってぞ!!】と教えてもらいました。
私は『サインてなに?』笑いながら聞くと

雄二くんが(皆さんも一緒に想像してみてください)

両手を顔の前に挙げ、さらに両手の手の甲を相手側に向けた後、指先をピロピロと動かしながら(指のビニール紐を見せつけながら)、ガッツリ白目にするんです。
雄二くん『これでお金が引き出せるとぞ!!!』っと。(笑) 
私は『マジで!!!?』と言いながら、皆んなで大・大・大爆笑。

写真はその後、実際に郵便局に行った時の写真です。
残念な事に、この日はピロピロ白目は披露されなくて、お金は引き出せませんでした。(見たかったのでとっても残念でした)

私は自宅でもこの話を子供達に面白おかしく説明し、翌日中学生の息子は学校で勿論大爆笑をかっさらったそうでよ。さすが我が子です。(笑)

【怒り!警察へ陳情書が・・】

父の億を越える(妄想)貯金を引き出せない父は、聖さんにある事を頼みます。
警察に陳情書を書いてほしいと。
聖さんは父が言うがままをコピー用紙に書いてあげました。
父も自分のお金を守る事で必死です。
それを警察に届けに行きますが、私達は事前に状況を記し
たノートを作っていました。

雄二くんと父が警察に着くと、受付けの前で
雄二くん『父ちゃん受付で話ば聞いて貰えるか聴いてくるけん』と言い、
そっとノートを渡します。これは父に配慮した行動でした。
すると ほとんどの警察官は優しく対応してくれました。
この警察通いは、長崎警察署、大浦警察署、長崎県警本部にまで及びます。
県警本部で受付の若いお姉さんに嫌な顔をされましたが、これはしょうがない事です。恐らく自分の身近に父みたいな症状の人と関係や経験など無い人は、ただ怖かったんだと思います。

ノートの内容

警察や郵便局に見せていたノート

ミイラ取りが、ミイラになった瞬間

父は何度も警察に行きたくて、この陳情書を聖さんに沢山コピーして欲しいと言っていました。すると次の日、聖さんは一枚の紙を目にします。(驚)

そのコピー用紙には、父が書いた沢山の
コピー】の文字が

コピー  コーピ  コーピー  コピコピ  コーピ  ・・・・と永遠に 父が思う【コピー】の文字が(笑)

陳情書の内容は一体どこにいった!?と思うほど沢山の【コピー】らしき文字。
そして最後に
中村昭洋とちゃんと記名してありました。
そして父は、この用紙を手に持ち聖さんに『コピーせろ!』と自信たっぷりに渡しました(笑)

正に【ミイラ取りが、ミイラになった】瞬間でした。
使い方合ってるかな!?

聖さんは私が来るなり、用紙を見せ面白可笑しく、読み聞かせてくれました。
雄二くんが言う通り、やっぱり父はネタの宝庫です

次回【畑に行けるまでに】
  【セラピーインコ と セラピーやぎ】

沢山の皆さんに記事を見て頂いて、本当に有難うございます。
正直、アクセス数が日々増えていくことにビックリしています。
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