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歯にまつわる エトセトラ

今回も過去の話はやっぱり案の定ファンタジーです

ツイッターでモイタナナミさん(超漫画家)が

と言っていて、そういえばぼくの口の中はどうだったろう?喜んでもらえるような歯だったら送り付けたいな、とiPhoneのインカメラを起動するも、即 画面越しに無精髭が「やっほー、無精髭だよー」と挨拶をかましてくるし、間の抜けたゆるんだ口元が映ってきて軽く凹む わあ

そんなゆるんだ口元の間からキラリと光る銀歯を見つけた時に、ぼくのだらしない緩んだくちもとに関する思い出がひとつ降ってきたので軽く話しますね💕

ぼくには演劇専攻していた大学生時代があったのですが、そのときに履修していたダンスの授業の時の話です。

一通り振り付けを入れて、踊った後に、振り付けに関しての細かいディテールの話を先生がしていて、30人近い生徒が先生に詰め寄っていました。ダンスに対して真面目だった僕も当然のように詰め寄って熱心に話を聴いてました。

で、暫く、先生は「ここはもっと弧を描いてターンアウトする、でも足首はフレックスなのよね〜」なんて手本を見せつつ話していた、のに、突然ピタッと止まって、

チラッとこっちを向いたかと思うと、眉間を指で突き刺されたのでは?と、錯覚するほど、強く、人差し指をこちらを向けていて

(金田一くんのドラマの上海魚人伝説殺人事件が観たいのにDVDが存在しない ひと昔前のアダムスファミリーみたいだなぁ DVD出ないかな)

トロい自分でも一瞬で気がつく程、方向性の定まった意思の強い指(さすがプロのダンサー)を向けながら

「あなたよ!あんた!!ねぇ、あなたさっきから口ずっと空いてるけど、閉じれないの?(ぽけーっとした僕の顔真似)ってさ、口閉じなさいよ!踊ってる時もだけど!ねぇ!鼻で息できないの?!銀歯見えてんのよ!もっと真面目に聞きなさいよ!」と他の生徒が見ている前でキレられた。
熱量が すごかった。

ぼくは上手に踊れるようになりたくて、熱心にひたすら集中して聞いていたつもりだったので、(ほえええなんでそんなこと言うの?!)と内心ヒスってその日の夕方くらいまで引きずっていたけど、その次の日に

『聴くだけに集中した顔であれ、たとえ根を真面目にしていた顔であれ、不快にさせる事もあって、顔って気持ちとは必ずしも一致して他人に見えているわけではないのだな』と大学生にしてようやく気がついたのであった😮致命的だな

(でも不真面目に聞いてたってなんも言われん人は言われなくて、やっぱ世の中顔っすね、そういう顔になりてえ)

(でもやっぱ、どんなに心の底から、そう思っていても、好きだとか、愛してるとか、信じていても、他人から見える自分が全てですよね、表現って難しい😳)
(これあとから友達とこの話しして思ったのですが、『話を聴く』というのはマルチタスクで話を耳で聞きながら同時に、私は聴いていますよ!って顔をしなければならないのですね、話を聴くことはマルチタスク…)

話逸れた、

んで、それから人の話を聞く時は口を閉じて聞くようになったし、踊る時はなるべく口呼吸をやめて鼻で呼吸するようにしていた😤

けどやっぱり運動量に対して、鼻の大きさで出し入れする空気の量に限界を感じる事は多々あって、後ろ向いた時とかに口で呼吸していた。これの技術に関しては自信があってバレたことが無かった。

その回は散々で、他にも「犬のおしっこの方がもっと脚があがるわよ」とか「足音うるさいっ!お相撲さんみたいに膝を使って!!」と言われたりして、でも ぜんぶごもっともで、ぐぅの音もでなかった。
でもダンスでぐぅの音が出た事一度もないんですけど (笑)でもやっぱりダンスの事だって、先生だって忘れられてない

ここで本来の目的“銀歯の有無の確認” に戻ります、また逸れた、

犬もお相撲さんもダンスも関係がない、僕の口の中

iPhoneのインカメラの位置を少し高くして、顎を引き、口を大きく開ける、カメラが口腔全体を捉えたところでふにゃっとシャッターを押す バースト

数枚撮った写真をスライドした、銀歯はあったけど、ぼくにその属性がないのか、特にピンと来なくて、でも写真送りつけたくて、神アプリであるビューティープラスで加工してみたけど、果たしてこれが良いものなのか分からなくて、昨日は送る勇気が出なかった

『歯がもう少し白くて、歯並びがよければ、銀歯のアンバランスさが侘び寂びにつながったかもしれないのに、造形の美しさも、なにもかもバランスだな』とぐちぐち思っていても

なわけで、

誰かに◎を与えられることの積み重ねの尊さに思いを馳せながら昨日は眠ったのでした。

最初に歯並びの悪さを自覚した、高校生の初夏の話もしたかったなあ

おわり
#エッセイ #コラム #ファンタジー

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