2人の王子様と、ただ一人の親友
わたしには世界で一番、これ以上なくて、この先もないような王子様がいた。端的に言うならば、いわゆる白馬の王子様のような存在で、彼の全てに心が惹かれていた。もはや神様のような人だった。
そして今は、これ以上もこの先も、もしかしたら同じような人がいるかもしれないけれど、きっとこの人以外を心底愛すことはないだろうという確信を与えてくれる至極平凡な王子様がいる。
神様のような王子は、何を取っても、人より優れていた。
初めて出会ったのが12歳の時。
この気持ちが恋だと自覚したのは