大小の嘘をもしゃもしゃ食む獏の頭を撫でると小さく鳴きます

神様に言った言葉をメモせずに世にある僕らはうっかりやさん

柔らかいゴム底をした上履きで社会を歩く練習をした

えーえんを君へ授けることだけを 眺める海がささやく波間

つむじからつまさきまでいためつけられた夜もセイユーはびかびかひかる

過積載方面の罪を繰り返す夜半の再犯バニラアイスクリーム #短歌

不思議とは雨の日なめるチョコレート湿気の分だけあまくて溶けるよ

殴ってもはれないこぶしこめかみにきいんとしないふわふわかき氷 #短歌

はやければはやいだけいいはずの朝花の水やり　ぽちとの対話 #短歌

生きるのに慣れただなんて嘘ついて違う明日を期待している #短歌

コンビニでおにぎりを買うのが格好いい年頃の秋ツナマヨの夜

猫足のぷにぷにしている部分だけ押して暮れてく梅雨の日曜