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2024.2.8(木)木と生きる暮らしにならう・脆さを受け入れる

寒い日が続きますね、部屋がエアコンをつけてもなかなか暖まらないので、ふとんにくるまりながら生活をしています。柔らかいものに包まれるのは何か安心感があって、ついついゆっくりとした生活になってしまいます。人がくるまれることはすごく原始的なよろこびに繋がっている気がしますね。

先日はいつもボードゲームをする先輩たちと一緒に白川郷へ行ってきました。飛騨高山へ降り立ったのははじめてで、夜は静かな街でしたが、朝一の活気といったら気持ちの良いほどでした。木のやさしさを感じる街並みで、木版画を置いた喫茶店で木版画を楽しみ、白川郷では、合掌造りの木造建築の間を散歩しました。

木が素材となって人によりそうことの快さみたいなものをよく感じる旅でした。木の持つ塑性としなやかな強さは、金属やコンクリートとは異質であって、変化していくからこその素材としての味わい深さ、手入れが必要だからこそ、人が生きていくことに影響を及ぼさずにはいられない、ということを実感しました。木と共に生きるためには、人が木のライフサイクルに合わせる必要があるためです。例えば、茅葺き屋根は20-30年に一度はふきなおす必要だってあります。藁を叩いて、しなやかに強度をあげて、紐にして、編み上げて靴や防寒具にするのだって、時間と労力がかかります。

現代に生きると私たちはついつい便利な方へ、速いもの、強いものを生活の中に取り入れてしまいますが、守らないといけない脆いもの、柔らかいもの、変わっていくものを取り入れることには、変えられない喜びや、何か物を慈しむ心を育ててくれる気がしますね。寒い日は急がずにゆっくりと過ごしたくなります。

馴染みの喫茶店で飲む深夜のミルクティーはあたたかく、甘くて美味しくて、時計の針がゆっくりになります。おやすみなさい。

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