亡き祖父は家族の面倒を見るのが趣味という人でした。孫の私が何かしていると「俺が代わりにやってやる」と口出ししてきて、よくケンカになったものでした。

祖父は幼児期に母を亡くし、継母に育てられたらしいのですが、やはり愛が足りなかったのでしょうか？大人になり、家族の面倒を異常に見る（とことん尽くす）人になりました。

祖父本人は「家族の面倒を見てやっている（自分の方が上の立場）」のつもりだったのでしょうが、面倒見られている側の祖母の口癖は「そんなのじいちゃんにやらせればいい」で、実際は祖母の方が立場が上で、祖父がそれに気がついていないだけでした。

ちなみに最晩年の祖父は息子の嫁（私の母）にリハビリパンツを替えてもらいながら、「俺は赤ちゃんみたいやなぁ。すまんなぁ」と幸せそうにしていました。祖父はやはり愛が欲しかったのだと思います。

でも私の祖母のように「他者の愛が欲しくて尽くしてくる人」を意図的に使う人もいれば、尽くしてくる人を悪気なく無意識に使う人もいます。特に頼まなくても尽くす側の人が「俺が代わりにやろうか？」と自分から申し出てくるので、ついつい甘えてしまう。私はそれが「尽くしてくる人を悪気なく無意識に使う人」だと思います。

意図的・無意識関係なく尽くしてくる人を使う人にならないように気をつけたいです。