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正n角形の1つの内角の大きさについての考察

前回、正n角形の1つの内角の大きさが整数になるのは22通りある、ということを求めてみました。

それの応用?ちょっと発展させて今回はこんな問題を考えてみました。

今日の問題はこちらです。

正三角形の1つの内角の大きさは60°であり、偶数となります。
一方、正八角形の1つの内角の大きさは135°であり、奇数となります。
では、正多角形の1つの内角の大きさが整数となるもののうち、その値が奇数となるものはいくつあるだろうか?

正三角形(左)と正二十四角形の一部(右)
正二十四角形も1つの内角の大きさが奇数になる。

前回の考え方を少し利用するだけで求まるはずです!


ここから解説!

前回、正n角形の1つの内角の大きさは、$${180-\frac{360}{n}}$$で表せることを確認しました。
(偶数)ー(奇数)=(奇数)ですので、$${\frac{360}{n}}$$の部分が奇数であれば、1つの内角の大きさが奇数になるとわかります。

よって、$${\frac{360}{n}}$$が奇数になるようなnの個数を求めていきます。

前回も確認した通り、$${360=2^3 \times 3^2 \times 5}$$です。

$${\frac{360}{n}}$$を素因数分解したときに、2を素因数として持たなければ奇数となるので、nが$${2^3}$$の倍数、つまり8の倍数であれば良いことがわかります。
あとは、$${3^2}$$と5をどのように組み合わせるかを考えれば良いだけです。

よって、nは8、24、40、72、120、360であれば、正n角形の1つの内角の大きさが奇数となることがわかります。(前回の(指数+1)の計算を活かすと、3×2で6個)

したがって、今回の問題の答えは6個、ということがわかります。


以上のことから、正n角形の1つの内角の大きさが偶数となるのは16通りだということもわかります。さらに、少し考えてみると、奇数となるもののうち、正三百六十角形の1つの内角の大きさは179°となり、この時だけ内角の大きさが素数となることもわかります。

正n角形の1つの内角の大きさについて、他にはどんな問題が考えられるでしょうか?自分で問題を作ってみるのも、面白いかもしれませんね。


それではまた別の問題でお会いしましょう!

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