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チルいアルコール飲料から、Z世代的な新しい時間の過ごし方を考える

こんにちは。
株式会社ハル  女性マーケティングチーム「はるかぜ」の木藤です。

皆さんは、最近お酒を飲みましたか?
若者のお酒離れという言葉が聞かれるようになって、久しくなってきました。
比較的お酒好きの私としては少し遠い話題の様に感じている一方で、
「タイパ」重視の現代に、わざわざお酒を飲まなくてもいいのかも‥と
感じてしまうことには共感があります。


「飲めるけど、飲まない」という選択肢

実際に、多くの調査で酒類商品の消費量が減っていることは明らかです。
様々な原因が考えられますが、時間の使い方に多様な選択肢が増えた時代の中で、「お酒を飲む」ということを選ぶ人が相対的に減ってきたのではないかと感じます。
ソバーキュリアスという「飲めるけどあえて飲まない」という考え方が広まっているのも、忙しい現代社会の中と考えると納得です。
コロナ禍も経て、人に合わせてまでお酒を飲む時代ではなくなってきました。


せっかく飲むなら、どんな時間にしたい?

そんな中でも、いまも多くのメーカーからアルコールの新商品が発売されていますが、トレンドに上がる商品を見ていると、Z世代もターゲットに含めたチルい商品が増えてきている印象。

「チル」とは、のんびりする、くつろぐ、リラックスするといった意味で、数年前からZ世代を中心に使われるようになってきた言葉です。
「Chill out」=まったりするという英語のスラングから来ていると言われています。
一般的にお酒は飲むと気分が上がるイメージもありますが、この「チル」的な感情はむしろ落ち着きを表すもの。
サウナやシーシャが流行っている背景からも、チルい時間の過ごし方がZ世代を中心に支持されていることが分かります。

飲まなくても支障がないお酒だけど、あえて買って飲むなら?
そんな考え方のもとで、リラックスしながら飲めるお酒が増えているのかもしれません。


パッケージから味わいまで、癒しの時間がコンセプトに

■     チルカクテルの代名詞「バー・ポムム」

2023年春発売の限定フレーバーは「あんずとオレンジ」。
まったりしたくなる優しい甘みのお味でした。
https://www.suntory.co.jp/rtd/barpomum/

「ぽーっとする時間のお酒」というコンセプトで、まさにチルってる時間を意識した商品。
パッケージも夜のひとときのような暖かく柔らかいイラストで、フルーティーで軽やかな味わいは、まさに仕事終わりの寝る前に飲みたいと感じさせます。
あまり缶チューハイは多く飲まないタイプですが、この商品はしっかりお酒のおいしさも感じられて好みです。
桃×紅茶、カシス×葡萄といったおしゃれな組み合わせにも、思わず手が伸びます!


■     酔いにくいからチルを楽しめる「ほろよい」

レモみかんは2023年リミテッドエディションパッケージで、
80年代を感じるレトロなイラストもちょっとエモくていい感じです。
https://www.suntory.co.jp/rtd/horoyoi/

こちらはチルが浸透するより前からの定番ブランドですが、
2022年にビジュアルをリニューアルして、チル寄りなブランドになったと感じます。
「#ほろよいくらいがちょうどいい」をキーワードに好きな時間を過ごせるカクテルとして、低アルコール飲料の枠を超えた人気ぶりです。
個人的には、昨年放送された「今夜はブギーバック」のCMが印象的でした。
製品ラインナップが多彩なので、今日の気分に合った味わいを見つけられるのも嬉しい!


ビールだって、チルい時間が楽しみになる


「ビールと言えば、キンキンの缶を開けて一気にゴクリ!」ばかりではなくなってきているのが、最近のトレンド。
飲む時間を楽しむという点では、新しい価値観で味わうビールも増えてきています。

■     ビールにもまったり飲みが浸透 アサヒ「ホワイトビール」「ヨルビール」

ヨルビールは、パッケージのイラストからもチルい時間の使い方を感じさせています。
https://www.asahibeer.co.jp/whitebeer/
https://www.asahibeer.co.jp/yorubeer/

アサヒといえばスーパードライの時代を経て、最近は「どんなときに飲みたい?」を軸とした商品展開も増えています。
ホワイトビールは、光あふれるマジックアワーの時間を感じさせるパッケージと、
オレンジピールとコリアンダーシードの華やかな味わいが心安らぐ商品。
ヨルビールは、「夜に飲みたい」というこちらも時間を指定したブランドイメージで、
エスプレッソのやさしい苦みがクセになりました。
どちらも味わい、パッケージともに「こんな時間に、ゆっくり飲みたい」と感じさせるあたりが、これまでのビールのイメージに留まらず、チルい時間のためのブランド展開です。


■     酔わないビールが時間を変える「正気のサタン」


https://yohobrewing.com/satan/
クラフトビールブランドから今年リリースされた、注目の低アルコールビール。
興味をひく商品名とパッケージも印象に残ります。
Z世代より「食事にこだわるワーキング家事プレイヤー」をターゲットにしていますが、そんな忙しい世代も「酔わずに心を満たせる」というコンセプトはチルを求めるZ世代の価値観とあまり変わらないのではないでしょうか。
余談ですが、ビールで低アルコールなんて‥と思っていた私もこの商品にはすっかり虜です。


限られた自分の時間、酔っ払いだけで終わりたくない!

人生100年時代、現役50年時代。
人生は長そうだけど、自分の時間ってやっぱり限られているのが現実です。
お酒を飲むことに限らず、「時間の使い方」への価値観がどんどんアップデートされているのかもしれません。

さて、皆さんは今夜どんな時間を過ごしますか?

【はるかぜ」について】
「はるかぜ」とは、ブランディングの株式会社ハルに在籍し、専門分野をもつ女性スタッフによるマーケティングチームの愛称です。
それぞれの知識・ノウハウを活かして、エンドユーザーのニーズに即した女性視点のマーケティング施策を提案しています。
HP: https://harugakita.co.jp/service/harukaze/

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