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じぶん語りその2

「Pretty good!」
英会話のレッスンで、調子を訊かれたときにそう返すことがある。

仕事で疲れているときや普段と変わらないときは、「Well, I'm ok」とか、「Not so bad」などと返事をする。「Pretty good」を使うときは、すこぶる気分が良いときだ。「ねえねえ。聞いてくれる?」思わず話したくなるようなワクワクが、つい口から飛び出てしまった感じ。

ふと思う。意味は変わらないのになぜ、「Very good」と言わずに「Pretty good」と言うようになったのだろうか。

たぶん、p音のせいだ。音を出すのに力が要る破裂音は、口にするだけでポジティブなパワーをくれる。こころの高揚が、さらにブーストされるように思える。

「pretty」という字面も良い。かわいいという意味が真っ先に浮かぶからだろうか。単語をじっと眺めているだけでも、じわじわ嬉しくなってくる。

「Pretty bad」「I'm pretty busy」とも、ネイティヴは普通に言うらしい。だが、わたしはマイナスイメージの単語に対してではなく、プラスイメージの単語に対して「pretty」を使いたい。p音がくれる力は、単語そのものが持つ意味を、何倍にも強めてくれるような気がする。

英会話レッスンで「How was your last week?」と訊かれたとき、何と答えよう。「Pretty good」は次、いつ出るだろうか。

こころの高揚の来るタイミングなんて、自分にだって分かりはしない。


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