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リトアニア留学記 vol.8 リトアニアの日常ってどんな感じ?

Laba diena! リトアニア留学中のHarunaです。
はやいもので、留学して3か月ほどが経とうとしています。

『旅行ではない、海外での「生活」を体感する』がこの留学の目的のひとつ。
ということで、これまでの生活、リトアニアでの日常をかいつまんで紹介していきます!
(途中、本筋から逸れてリトアニア語について長々と書いているので、パパっと飛ばしつつお楽しみください!)

大学生活

そういえば、今まで大学とか授業とかについてほとんど書いてなかったな、ということで、まずはそこから。

ヴィタウタス・マグヌス大学

私が留学しているのは、Vytauto Didžiojo Universitetas in リトアニア語。
英語ではVytautas Magnus University、ヴィタウタス・マグヌス大学です。
略してVDU(リトアニア語)またはVMU(英語)。

メインの建物?の入口
自由に使えるパソコンスペース

たくさんの学部がある、大きめの国立総合大学。
数えてみたら、学部が15個ありました!

文系の学部がほとんどかな。
人文学部、法学部、みたいな日本でもよく聞くものから、外国語学部、美術学部、音楽アカデミーや農業アカデミー、あとはカトリック神学部なんてのも!

ちなみに、大学のキャンパスは、学部によっていくつかの建物に分かれて街のいたるところに点在しています。
新市街にも旧市街にもあるので、授業の取り方によっては、休み時間の15分で移動するのがギリギリ!という人もいるようです。
日本の大学のイメージとはちょっと違って、不思議な感じ。

リトアニア語の授業!難しい!楽しい!

私の場合、日本の大学の卒業単位は取り切った状態で始まった留学だったので、「毎日課題に追われる…!」といったこともなく、ゆったり授業を受けることができています。
時間割の関係や旅行メインの生活ということもあり、あまり多くの授業を取ってはいないのですが、今楽しいのは「Lithuanian Language for Foreigners」、リトアニア語の授業です!

朝9:30から11:00までの1時間半。
基本は教室で、たまにTeamsを使ってオンラインで。
その時々で臨機応変にやっています。

オンライン授業中の画面

担当の先生が言語学の専門らしく、リトアニア語と英語はもちろん、韓国語やロシア語など(たしかもっとあったけど)かなりたくさんの言語が話せるらしい。すごい。
とっても優しくて、丁寧に教えてくれる先生です!

一緒に受けている留学生たちもいろんな国から来ています。
ドイツ、台湾、スペイン、アゼルバイジャンの人もいたかな?
10人ちょっとで、共通語の英語を使って、リトアニア語を学んでいます。

日本語とも英語とも全然違う言語で、わからないこともたくさんあるし、そんな言葉を第二言語の英語で勉強する、って、改めて考えたらすごいことしてるよなあ…と。
でも、少しずつカフェのメニューや街中の看板の文がわかるようになっていて、日常に直結している分、とても楽しく学んでいます!


-脱線:リトアニア語について-

ちょっと生活のお話からは脱線して、リトアニア語についてご紹介。
日常に生かせる、をなしにしても、新しい言語を学ぶってすごく楽しい。難しいけど。
せっかくなので、リトアニア語の面白さをお伝え出来たらな、と!
(だいぶ長くなったので、もし興味あったらちらっと見てみてください!)

リトアニア語の教科書
タイトルは「No Days without Lithuanian Language」

☆アルファベット
まず、リトアニア語では、英語と同じアルファベットの中で、QとWとX以外を使います。
また、それに加え、ą, ę, ė, į, ų, ū, č, š, ž も使います。
アルファベットにしっぽがついたり、頭にいろいろ乗っかったり。
何もついていないアルファベットとは、全部発音がちょっとずつ違う、らしい…!
でも、基本はローマ字読みでなんとかなります!

☆とにかく「変わる」!
また、リトアニア語は習得がかなり難しいとされている言葉です。
大きな理由のひとつが、ヨーロッパの言語ではよく見られますが、「とにかく単語の形が変わる」こと。
数、性別、格によって、単語の形がいちいち全部変わるのです!

もうちょっと具体的に言うと…

名詞が単数か複数かによって変わるのは、英語と同じ。
英語は、単数ならapple、複数になるとapples、のように、後ろにsがつきます。
リトアニア語も語尾が変わるんですが、単数の時の単語の終わり方によって、複数形の仕方が違うんです。
その単語の語尾が-asなら-aiに変わる、-isは-iai、-usは-ūs、-aは-os、、、、という感じ。
英語の、基本はsで例外でesがつきますよ~って感じじゃなくて、
基本の変化の仕方が6種類、プラス例外、、、
ってもう書いてもわかりづらいですよね…これだけで頭ごちゃごちゃになります。

●性別
主語が男性か女性か、というのもそうなのですが、
それに加えて、一個一個の名詞が性別をもっているんです!
例えば、「駅」は女性、「図書館」も女性、「大学」は男性、「りんご」も男性。
なんで?って思うけど理由はなくて、これはもう覚えるしかない!
…のですが、一応語尾でなんとなく見分けることはできます。
これが男性か女性かによって、形容詞の形が変わったり変形のさせ方が変わったり…。

●格
主格、目的格、所有格、とかそういうやつ。
これがもうほんとにやっかいで…。
例えば、ものすごく簡単なところでいうと、
「朝」は「rytas」というのですが、
Good morning!は、Labas rytas
でも、In the morning, ○○…のときは、Ryte ○○~となります。
これは使う「格」が違うからなんですって。難しい。

この文法たちに加えて英語と違うのは、
・固有名詞も形が変わる(人の名前も変わっちゃうんです!)
・主語によって動詞の形がめっちゃ変わる(英語は3人称単数かどうか、だけど、リトアニア語は、I, you, he/she, youの複数, we, they、全部変わります)
・数字も変わる(性別とか格が変わればそれに合わせて…)
などなど、もう書ききれないくらいいっぱい変わるんです。
1単語なのに!何個バリエーションがあるの!

めっちゃ変わる…!っていう分かりやすい例はこんな感じ。
例①:ロカスさんとアグネさんの挨拶
日)Rokas「こんにちは、アグネ!」
リ)Rokas:SveikaAgne
日)Agnė「こんにちは、ロカス!」
リ)Agnė:SveikasRokai

アグネさんが女性、ロカスさんが男性なので、同じ挨拶の言葉ですが語尾が変わってます。
あと、呼びかけるときは名前の語尾が変わっちゃうんです!
人の名前の形が変わるって不思議…!

例②:「兄弟姉妹とかいるー?」「うん、お兄ちゃん2人とお姉ちゃん2人!」
英)Do  you  have  brothers  and  sisters?
リ)Ar tu  turi    brolių   ir  seserų? 
英)Yes.   I   have two brothers and two sisters.
リ)Taip. Aš turiu dų  brolius   ir   dvi seseris.

わかります?
動詞のhave(リ:turi, turiu)が主語(IなのかYouなのか)によって変わってる、brothersもsistersも同じ複数形なはずなのに変わってる、数字の2ですらも兄弟につく(リ:dų)か姉妹につく(リ:dvi)かで変わってる…!

こんなふうに、とにかく変わるのがリトアニア語、です。
いつでも変形を考えて文を組み立ててます、頭使う!でもそれを考えるのが楽しい!
以上、リトアニア語についてでした。


なんか詳しく書きすぎてしまった…。
こんなふうに、全く知らない言語を、異国の地で英語で学ぶ、というのはかなり大変ですが、仕組みがわかったり、日常生活でわかる言葉が増えたりするのはとても楽しいです!
最近は、カフェでメニューをGoogle翻訳しなくても理解できるようになりました!うれしい!

美術館や映画館に行く授業!

他にも、「Lithuanian Art: Theatre, Cinema, Fine Art and Photography」という授業では、その名の通りリトアニアのアートを学ぶため、授業時間に先生と一緒に、映画館や美術館に行きました!

映画館のエントランスホール

この映画館は、カウナスの街でも相当昔からあるそうで、ドアや柱は開館当初のものをそのまま使い続けているらしい。
みたいな説明を聞きながら、映画館を一回り。

普段映画を上映しているシアタールーム
上映の機材も見せてくれました。

現地集合、現地解散、1時間半の授業時間も、やること終わればはやめに解散。
日本でいう校外学習って感じかな。
映画館の時も美術館の時も、だいぶラフで、でもしっかりガイドの方がついてくれて、面白い学びができています。

イベントがたくさん!

授業以外にも、大学の中でのイベントがたくさんあります!
学期が始まる直前、留学が始まってすぐにあった2つを紹介。

◎International Dinner
これは、VDUの留学生がそれぞれの国の食べ物を持ち寄る、立食パーティ!

あ、ちなみにリトアニアでは、もう誰もマスクを着けていません。
着いてすぐだったからまだ日本の感覚で、「この混み具合で立食パーティ…?」ってちょっと不安だったけど、みんな全然気にすることなく、美味しく楽しんでました!

リトアニア
手前にあるのが、リトアニアの伝統料理「キビナイ」
スペインとアンドラ
ハンガリーとドイツ
HUNG(A)RYっていいよね。

この他にも、たっくさんの国の料理が並んでて、みんなで好きに取って回って、美味しかった~!
ちなみに日本勢は、一人がもってきていた大量の日本のお菓子と、リトアニアにあるお寿司のお店のテイクアウトでした!笑

◎街歩き
現地の学生や卒業したての方々が、十数人ずつのグループを引き連れて、街を案内してくれる、っていうイベントもありました!

私たちのグループは、左のお兄さんが案内人でした。

私がいたグループのお兄さんは建築や美術に興味があるらしく、主に建物についてや歴史について語ってくれました。
グループによって行った場所や聞いた説明が違ったみたいで、案内人さんそれぞれの個性が出てておもしろかった!

こんな感じで、大学生活を送っています。
日本の大学でも留学生と英語で授業を受けてはいたけど、
マジョリティが日本人ではない環境で、現地でその言語や文化を勉強する、
というのは、留学ならではの経験で楽しいです!

日常生活

じゃあ大学以外、普段は何してるの?
といえば、かなりゆったり時間を過ごしています。
日本にいたとき、特に留学直前は、もう授業に学生団体にと忙しすぎて、寝る・食べるの時間を削りながらの生活だったので…。
せっかくの海外生活、ゆっくり楽しみたいな、と思って留学に来ました。

カフェ巡り

日頃よくするのはカフェ巡りかなあ。
カフェがかなりたくさんあるので、行く場所に困りません!

特にお気に入りは、VERO CAFE!
たぶん一番店舗数が多い一番普通のカフェだけど、最初に飲んだスムージーが美味しすぎたので、それ以来お気に入りになりました。

大体どこの店にも、リトアニア語だけじゃなく、英語のメニューがあります。
30度超えの暑い日には最高に染みた…!

ここはまた別の、ちょっとおしゃれなカフェ「ALI」。
ケーキ屋さんだったかな?

「ALI」
メニューは一人につき一つくれるのが普通らしい。
こっちの抹茶ラテが甘くないことを学んだ日。

他にもちょこちょこカフェは行ってます。
特別安いわけではないけど、居心地もいいし、飲み物はそこそこ量があっておいしいし。
海外のカフェ巡りおすすめです!

お散歩

街のメインのライスヴェス通りも、
近くを流れる川沿いも、
ちょっと足を伸ばして旧市街でも。
どこを歩いても気持ちよくて、新しい景色に出会えるのが、この街のいいところ!

この間も夕方にふらっと出かけたら、土手で釣りをしてる人たちとか、公園で犬の散歩とか筋トレしてる人たちがいました。
なんとなく、前よりこの街の日常に馴染めた気もしたり。
綺麗な夕日も見れて、嬉しかったなあ。

友達とごはん!

たまには友達と外食。
けっこう美味しいところたくさんあるんです。

来てすぐに知り合ったウクライナの子とか、
アジア人同士で仲良くなった韓国の子たちとか、
もちろん同じアパートに住んでる日本の子とも!

◎おしゃれなローカル料理が食べられるお店!
メニューがリトアニア語オンリーでちょっと苦労したけど、何が来るかわからないのもワクワクして楽しかったなあ。
やっぱりメインはじゃがいも料理!

メニュー

◎お寿司屋さん
こっちではカリフォルニアロールみたいなのが多いけど、それもかなりかなり美味しい!
あと、お蕎麦屋さんでつゆが入ってくるみたいな入れ物に、ワサビと醤油が入ってきます。
そしてワサビは、ガーリックが混ざった液体のワサビソースになってた。謎。

◎旧市街で外飲み
たまにはお酒も!
昼間っからの外でビールは幸せです…!
憧れのヨーロッパ旧市街の風景を見ながら、なんて最高。

◎ワインが有名なお店
夜ごはんの後、よさげなお店にふらっと入ってみるのも楽しい。
チーズと生ハムの盛り合わせも美味しかった!

なんか食べてばっかりな人になってしまった…!
そんなこともないんです、
日々お散歩したり、
買い物したり、
旅行の計画立てたり、
もちろん部屋で料理もします。

この間、友達と唐揚げつくりました!
ご飯もいい感じに鍋で炊けて、久しぶりの日本っぽいごはん幸せだった…!(結局食べてる)

日本にいた時とは違って、何かにせかされることもなく、自由気ままに。
たま~に退屈かも、と思うこともありますが、贅沢な悩みですね。
ゆっくり毎日を楽しめるのが本当に嬉しいです!

オンラインで日本の友達とも!

大学の友達は、日本で変わらず頑張っていたり、同じ時期に留学していてまた別の国にいたり。
そんなみんなとたまにオンラインで集まって、近況報告とか、たわいもない話をするのがとっても大事な時間です。

すっごい楽しそう。

このときは、日本にいる子と、アメリカ留学中、フィンランド留学中もいたな。
時差でなかなかスケジュールが大変ですが、どこにいても顔を見て話せるのは、とっても心強いし、安心できます!

たまにはちょっとの非日常も。

そんな毎日の中、たまにプチイベントで非日常をつくるのもまた楽しい!

◎野外ライブ
前にも紹介しましたが、今年はKaunas2022という大規模なイベントが1年を通して行われている年。
(Kaunas2022ウェブサイト:https://kaunas2022.eu/
なので、ライブだったり、屋台だったり、日々いろんなところで何かしらが開催されています!

リトアニアのロックバンドの野外ライブ
真っ暗になるまで楽しみました!

海外でのライブは初だったし、歌も全部リトアニア語でわからなかったけど、それでもライブの熱気と盛り上がりは万国共通!
生音の野外ライブ、歓声もすごくて、楽しかったなあ…!

◎美術館・博物館巡り
カウナスの街中に、美術館もけっこうあります。
友達と行った悪魔博物館は、世界各国の悪魔についての展示がされている博物館。
頭では理解できなかったけど、面白くはあった…!

大小いろんな美術館、今後も回っていきたいです。

◎外でお菓子パーティ!
ちょっと肌寒くなってきたかな~っていう頃に、友達と、リトアニアのお菓子を買って公園で菓子パ!
初めて見る現地のお菓子、一人だとなかなか買わないけど、友達とわいわい食べるのは美味しかった!

ちなみに、ディズニーランドくらい鳩が大量にいるので、外で何か食べていると、気づいたら鳩に囲まれています。

こうやって振り返ると、カウナスの中だけでも、けっこう充実した3か月を送ってました。
今はだんだん日が短くなってきて、17時にはもう真っ暗、という感じ。
そしてなんと3日後には最高気温が0度以下!
これからもっと寒くなるので、またちょっと生活が変わるかも…?
それもまた楽しみです!




さて、ということで、わたしのリトアニアでの日常でした。
留学も残りあと2か月。
長いようであっという間なんだろうなあ。
もちろん旅行もまだまだしますが、カウナスでの冬も楽しむ所存です!

今回も長くなりましたが、最後まで読んでくれてありがとうございました!
それではまた次回、iki~!

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