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#117 手作り発酵食品の簡単さと味わいに驚く | YouTube

#毎日の風景をつくるごはん

二度目のシュークルートづくり

1月にシュークルートをはじめてつくって食べ、あまりの美味しさに感動してから、「旬のお野菜セット」にキャベツが入っているのを心待ちにしていました。そして今週やっと!キャベツがきたので、さっそく仕込みました。リモートワークしながら、しばらくリビングの机の上の乳酸菌を見守ります。楽しみ!

仕込んでいる様子を動画にしてみました。
単純作業で材料も少ないのでぜひ一度お試しあれ。

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はじめてのシュークルートづくりで気づいた発酵食品の不思議な味わい

1月にはじめてシュークルートを漬けた時に作ったのは、フランスアルザス地方の伝統料理 ≪la choucroute alsacienne≫ 。留学時代に食べた思い出の味です。

発酵を見守っている間は、腐るんじゃないか、カビるんじゃないかとドキドキしていました。数日経つと、黄色くて酸っぱい匂いのするシュークルート?のようなものが出来上がりました。
一番上にカビみたいなモヤモヤが少しあって、「お腹壊すかも…」と思いながら恐る恐る作って食べてみると…
キャベツだけじゃなくて一緒に煮込んだジャガイモも玉ねぎも美味しくて美味しくて、「なんだこれは…!」と感動。

以前、ワインビネガーで簡単に作れるシュークルートを食べたことがあるのですが、乳酸発酵で生まれる酸味とは全く違いました。
まろやかで、ビネガーのようなツンとした香りは無く、旨味が感じられました。酸味がまろやかだったのは発酵度合いにもよるかもしれませんが、それにしても乳酸菌すごい。

1月に作ったシュークルート

la choucroute alsacienne

つくる人になると視点が変わる

10月の「3テーマ読書記録」で紹介した「発酵文化人類学」では、つくるための知識や技術をオープンにして、つくる人を増やすことの大切さが書かれていました。

なぜか?
プロが作ったものを買うだけの消費者は、価格で選ぶようになる。そして、本物であることよりも安さを求める消費者に応えるために、製造メーカーは原料や製法に妥協して安く大量につくるになる。

一方で手作りする消費者は、つくる過程や美味しさの意味がわかる。だからこそ、作り手の凄さもわかる。そのような「つくる人々」は、本物をを買い支える消費者になり、結果的に経済的な循環も生まれ、技術や文化も継承される。

ということだそうです。

私がシュークルートを自分で漬けてみて、
・思ったより簡単にできる
・発酵は身近な現象だということ
・キャベツの葉っぱについている乳酸菌で発酵させたものと、お酢で酸味をつけたものの味の違い
と言ったことを感じました。
これらは「つくる人」になってはじめて得られたことだったから、ふとこの本を思い出した、というわけです。

このことは、発酵食品に限らず食べ物全てにも当てはまるのではないでしょうか。全てのものを手作りするのは今の生活ではできないけれど、できることはやってみる、知ろうとするというマインドで、季節の仕込み系料理にチャレンジしていきたいと思います。

紹介した本はこちら。

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