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われらは悲しまず。【「虎吉の交流部屋プチ企画」お題 ( 第8回 )大切にしている言葉】

参加します。よろしくお願い申し上げます。

何度か記事に書いたのですが、「大切にしている言葉」というならば、やはりワーズワースの『幼年時代を追想して不死を知る頌』に尽きるのです。
まずは自分なりの言葉で綴ってみます。

悲しむこと嘆くこと。それは必要なのだと思うのです。それをせずにいれば「直らぬ傷に無理矢理蓋をする」ことに等しい。蓋をした中で膿んでしまうでしょう。ですが、しても詮なきことがあると思っています。それは、失ったものを取り戻そうとすることです。

こぼれたミルクは返らない、覆水盆に返らず。
無くなってしまったものは戻りません。それを無理に埋める必要もまた、同じようにないのだと思っています。欠けたままで、喪失を心に沈めたままで、沈殿させた上澄み、透明にはなりきらぬそれを揺らしすぎぬように気を配りながら生きていく。

以下、『幼年時代を追想して不死を知る頌』より引用を。

かつて輝やかしかりしもの、
今やわが眼より永えに消えうせたりとも、

はた、草には光輝、花には栄光ある
時代を取り返すこと能わずとても何かせん。
われらは悲しまず、寧ろ、
後に残れるものに力を見出さん。

ワーズワース『幼年時代を追想して不死を知る頌』 
田部重治:選訳『ワーズワース詩集』 より引用

今眼前にあるもの、それに希望を探す。
これが今、私が大切にし、己に言い聞かせている言葉です。


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拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。