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プロにはやっぱり敵わない

今日は、娘のダンスレッスンの付き添いだった。来週の発表会に向けて、先生の指導も熱気を帯びている。

特に子どもたちが指摘されていたのは「表情」について。「立ち位置や振り付けは、これで大丈夫かなあ」という気持ちが、顔に出てしまっている、と言われていた。

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レッスン終了10分前からは、スタジオに保護者も入って、その日の練習の成果を見ることができる。私が入室すると、9人いるメンバーを半分にわけ、お互いのダンスを見て、感想を伝え合っている最中だった。

親が入ってきて緊張したのか、9割の子どもたちは見事に顔がガチガチだ。注目されるのが苦手な娘に関しては、無表情に加えて目線をずっと下に向けている。

それでも彼女にとって人前でダンスを踊るのは、ものすごく勇気が必要で。表情はともかく、最初から最後までやり切るだけでも、花マルなのだけれど。

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以上を踏まえて思ったのは「プロのすごさ」である。当たり前のようにアイドルはいつも笑顔で踊っているけれど、決して簡単なことではない。

もちろん、才能もあるだろう。でも、ステージでのキラキラした姿の裏では、たくさんの努力を積み重ねているはずだ。

見ている側は無意識に「100点満点が当然」と思い込み、ネット上などで言いたい放題だったりする。努力してきたり、悩んだりしている姿を直接知らない人たちが、好き勝手なことを書き込む。

きっと一度は本人たちも、悲しい言葉を目にしたことがあるだろう。それでも舞台では笑顔で歌って踊っている。私はアイドルじゃないけれど、同じような立場になったとき、自分の仕事を全うできるだろうか。そう思わずにはいられなかった。

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表情を意識しながら、自分なりに一生懸命踊る娘たちを見て、プロのすごさを思い知る。そして、誰に何といわれようと、私も自分の場所で、今できることに全力で向き合いたいと思った。

#エッセイ #エッセイスト #ダンスレッスン #今こんな気分

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