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あれから9年。【19歳の平凡な大学生が1000人で合唱イベントをやった日:前編】

2011年3月11日、東日本大震災が発生した。

考えられないほど
建物が崩れ、街が壊れ、命が失われた。

実際にその光景を目の当たりにしていない私ですら 、
ほんとうに凄まじいことがあったのだと思い知らされる
数々の映像
被災地の人々の声
被害者数の数字の大きさ

なにかしたい。

そう思わない人なんて
いなかったんじゃないかと思う。

私は震災後、被災地に一度だけ行った。
当時は7月の初旬で、震災からはおよそ4ヶ月が経っていて
テレビではもう報道もあまりされない
現状がどうだか、情報が入ってこない
日常会話で震災の話題はごくわずか

そんな日々を送るなか、
実際に現地に足を運んだ。


唖然とした。
「…まだ、こうなんだ。」


傾いた家や瓦礫の山の横で
大人も子どもも関係なく人が行き交っていた。

『みんな、家も車も職もなくなった奴らばっか。 』
一緒に作業していた男性がこう言っていた。


全部、ほんとうなんだ。
リアルなんだ。
まだまだ、なんだ。

こんな
すぐ隣で話している
すぐ触れられる
呼吸が聞こえる

この人に、起きたことなんだ。

こんな人たちを目の前にして
私には
側溝の泥をひたすら掻き出す。
それも、一日じゃ出来てほんの数メートル。

それしか出来ない。


すごく
すごく
悔しくて
もどかしくて

でも
これが、現実なんだと思った。


ちっぽけなことしか出来ない。
一人の人間の力なんて、そんなもん。


でも。


ちっぽけな力でも
たくさん集まれば
ちゃんと、大きな力になる。

被災地から秋田に帰ってきてから
ずっと考えていた。

私にも、何かが出来るはずだと。

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こんな小さい存在の私だけど

世界には私一人じゃない。
何十億人もの人がいる。

「自分にも、何かが出来るはず」と。
そう考えている人は
私だけではないはずだと。

そういう人たちを
そういう思いを

ただなんとなく「いつか届けばいいなあ」と
待っているだけでいいのか・・・

みんな、どこかにあるはずなんだ。
何かしたいという気持ちが、心のどこかに。

でも、

「私なんかが少し動いたところで何が変わるの?」
「そもそも、何をすればいいの?」
「何が出来るの?」
「やって、意味あるの?」

・・・わからないから、とりあえず祈ることしか出来ない。


そういう人が 、世の中に いっぱいいっぱいいるはずだ!


私一人では、何も出来ない。

でも、
そういう人たちの力を
少しずつ少しずつ分けてもらえば
そんな力がたくさん集まれば

どうなるんだ?

もしかして
すごい
すっっっごい力が、生まれない?

その力、どう伝えればいいんだろう。


ここで
ずっと考えていた
アイデアと結びついた。

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大学の講義室でなんとなく開いた手帳。
震災からちょうど一年の2012年3月11日は日曜日だった。
「え、休みじゃん。なにか、出来ないかなあ。」

「誰でも持ってるもので、時間がない人も準備できて、お金がかからないもので。何か出来ないかな〜。」

被災地に行く前から
ずっと考えていた。

歌を歌うなんて、どうだろう。

と。

誰でも出来て
時間がない人もすぐできて
お金がかからなくて
気持ちさえあれば、参加できるもの。

合唱祭!
いいんじゃない?

上手いとか下手とか
そういう問題ではない。

ただ

震災のことを思って
みんながめげないように
頑張れるように
忘れないように

みんなが気持ちをひとつにして
ひとつの場所に集まって
ひとつの歌を歌う。


考えられないぐらいの
ものすごい人数でさ。
誰も見たことのないような光景でさ。

被災地の人たち、どう思うだろう。


びっっっっっっくりして欲しいな。


震災から一年も経った、そんな時に
ものすごい人数が集まって
自分たちのために
声を出してくれている。

"忘れてないよ"
"心配しているよ"
"応援しているよ"

今までは上手く伝えれなかったけど
みんな、ずっと思ってたんだよ。
こんなにも、多くの人が。

それが、伝われば
…いいなあ。


と、いうわけで。

2012年3月11日(日)

秋田県秋田市大町のあたりで


千人ぐらいの大規模な合唱祭をやる!!!


というのが

私の今の野望であります。


すっごく大変そうだし準備めんどくさいだろうけど!

でも!やってやるぜ!!!!!!


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お気づきでしょうか。
これは、2011年。
今から約10年前、私が書いた文章です。
文章が若いなあ。
(ちなみに情報ソースはmixiの日記。mixiて・・・!笑)

真面目くさいこと書いてますが
こんなんでしたわ。笑

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ただの田舎の金髪ギャルだった。笑

さて。そしてこのイベントがどうなったのか、については
後半に、続く(^^)

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