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繊細な感性は捨てなくていい、涙がにじんでも可。

「大人は泣くな」は常識です。
特に、仕事の場では、泣くのはダメ。
「男なら泣くな」「すぐ泣いて…これだから女は」など、ずっと「泣くな」と言われて生きてきた気がする。

確かに、真剣なやり取りをしている中、相手が泣き出したら、それ以上なにも言えなくなってしまう。
言ってる方が、悪いようになってしまう。
話が、強制的にそこで中断になるような力が、涙にはあります。
だから、「泣くのは卑怯」なんて言う人もいます。

私も職場で泣いたことはありません。
叱責されたら私が悪かったと反省するので、涙はでません。「やっちゃったなー」と、落ち込んだり罪悪感がでる方になる。
でも、「言い方がものすごく怖い」とか「自分に非はないのに無理難題を言われて逃げ場がない」ときは、一瞬「うっ…」と、涙が瞳に出てきそうなことがあります。
それを、必死で、手をつねったりしながら、我慢してひっこませます。

でも、その場から離れられたら、トイレとかでもいいので、泣いていいと私は思うのです。
涙が出るって、自然なあらがいようのない反応。
体と脳の防御反応ですから。
心が、悲鳴を上げている。

怖かったよー
嫌だったよー
耐えられないくらい、つらかったよー
理不尽すぎたよー
誰か守ってほしかったよー

そんな気持ちが、涙になり、体の外に出たがっているように思う。

だから、涙をありったけ、流してあげたい。

泣くと、心を安定させる作用もあるというし。

そして…
ほんとは人前では泣かないほうがいいけれど、あまりに無茶な状況では、隠さず涙をみせてもよいこともあると思う。
理不尽すぎる要求を、圧迫的な言い方でする上司など。
声を上げて泣くのではなく、目に涙がたまるようなのは、みせていいかもしれない。
なぜなら、そういう人の中には、「自分の物言いが他人の心を傷つけている」ことに、気づいていないことがあるから。
人の涙を見て初めて、「そこまでマズい言い方をオレしてた?」とハッとする人もいるのです。

もちろん、いつも泣いていては、「またか」と思われあきれられるだけ。
泣くのはよほどの時だけがいいです。

強い言動をする人は、「相手のためになる」という正義感でやっています。

だから、「泣くほど相手が苦しい」と知ると驚きます。

「涙は女の武器」なんて揶揄されますが、たしかにいつも泣いていてはダメです。
しかし、本当に危機的に心が傷ついて、涙を流すことでしか耐えられない状況なら、泣くのも可だと思うのです。男女を問わず。

心はあまりに我慢をしていると、壊れたりはげしく考えが歪んだりして、なかなか元に戻りません。
我慢がたまりにたまると、無言で退職することになったり、最悪、横領とか社の情報漏洩とかやってはいけない形で職場に報復する人も出かねない。

特にもともと繊細な感性の人は、泣きたくなる場面が多いと思います。
それは、いろんな感情を怒られたときに鋭く受け止めるし、まじめだから。
それを、頑張って繊細な感覚をにぶらせようと、「感じないふり」をしていると、心が壊れます。
いつも人前で泣くのは自分のためにならないですが、自分の中にためないこと。
帰ったらワンワン泣きじゃくる。
友達や家族に愚痴りまくって吐き出す。
オンラインカウンセリングなどで聞いてもらう。
非公開のブログや日記に書きまくる。
とにかく、吐き出して吐き出して、滝のように外に出してほしい。

繊細な感性を、捨てないでいいです。
繊細なところが、その人の魅力になっていたりするし、見ている人は見ていますから。
わかってる人は、誰が大変な思いをしてるか、ちゃんとわかってくれてます。

泣いてスッキリしたら、脳が冷静に状況分析を始めて、体も動き出そうとしてきます。

まずは、震えて怯えている心を、一緒に泣いて共感して癒やしてあげたいと思う。


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