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生まれ変わったらクール男子になりたい女子

私はどちらかというと犬っぽい顔の女で。
かわいらしい猫っぽい女子ではない。
(通じるだろうか?キュルッ!ウルウルッとした愛らしさより、従順でまじめっぽい感じ、と友達にも形容される)
だから、女の子っぽいふわふわ〜と甘い感じのファッションが似合わず。
クールな感じ、シンプルな感じが似合うらしい。

そんな私は、女としてモテモテといった経験はないのだが。
なぜか「男子の格好をしたら激モテした」という歴史を持つ。

あれは文化祭だったか。
クラスの出し物で、なぜか男子は女装を、女子は男装をするというコーナーがあった。

当時地味な生徒だった私は、疑問に思いながらも文句も言えず、いつのまにかあれよあれよと、学ランを渡された。

さらに疑問を煮詰めながらも、仕方なく試しに学ランを着てリハーサルすることに。

理不尽な思いで学ランをきて女子のみんなの前にでると、急に女子がざわつきはじめた。

「えっ…ちょ…っ!!かっこよ…!?」
「うわ、やばい、かっこいいじゃん!」

聞こえてきたのは、まさかのそんな言葉。
興奮しすぎて「めっちゃいい!めっちゃいいじゃん!!」と、肩をバシバシ叩き始める子までいた始末。

当時、ちょうどショート気味にしていたヘアスタイルの影響か、なぞに男子の制服がはまっていたらしい。
ちょっと朴訥とした、シャイでクールな目元涼し気な男子の、誕生だ。

「ちょっと!一緒に写真とろ!彼氏みたいにして!」など、キャーキャー言われながら、はずかしそうにしているしかなかった。

出番が終わって服を脱ごうとすると「もう脱いじゃうの〜」といわれるくらいだった。

そして普段の「女子」にもどった私は、また何の変哲もない人生を送ったのだった(笑)。

過去を振り替えって、これだけ色めき立たれた記憶は、あとにも先にもない。

何も努力なしに、ありのままの姿で、立っているだけで騒がれるなんて。
なんてイージーな人生だ。これがイケメンの世界か。(笑)

だから、来世では、きっと男子に生まれて、女子をキャーキャーいわすんだ。

…という、楽しい妄想をしながら、今日も頑張って女子を生きていく。

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