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いだてんは今日も面白い #いだてん

四三にとっては思いもかけず……

前回のいだてん放送時に四三は「ただ走るだけ」のマラソンという競技に出会います。「何のために走るん?ってかこの人たちどこ向かってるん??」とよくわからなかった四三ですが、元来走ることが好きだった四三はマラソンにのめり込むようになり、ついに学内の大会のようなもので3位・銅メダルに輝きます。

郷土と家族への愛が深い四三は銅メダルのことも手紙に書き記し、褒めてもらうことを微かに期待していたのですが、家族からの返信はあろうことか「叱咤」でした。

学生の本分を見失うな、お前を東京に送ったのは学問をさせるためだ、病弱なお前がマラソンなどに現を抜かすな……とまあこんな感じのことが書かれており、四三はもの寂しさを感じます。

思えば身体が小さく学校にいくときも同級生についていけずに帰ってきてしまったような四三がたくましく育ったのは「走ること」があったからでした。いだてん通学で自信をつけ、世界を広げてきた四三にとって「マラソンごとき」と断ぜられることは複雑だったに違いありません。また、家族にとって自分は「身体の弱い四三」に過ぎないのだと、今の自分を見てくれていないような感じを覚えます。遠距離でわかたれた家族ゆえの、すれ違いと申しましょうか……。それ以降四三は「もう手紙なんぞ書かん」と拗ねてしまいます。

前回の記事(↓)で書いた家長としての責任を果たそうとする兄・実次の古き良き性格が、東京で新しい波に乗る四三とはそぐわなかった。これもまた、四三の成長を感じさせる演出の1つなのかもしれません。

まああれです。反抗期みたいなもんです(たぶん)地方に住む家族と都市で奮闘する四三の生きる世界がだんだん異なってきたことがちょっぴり淋しいですねえ……

美川くんwww

夏目漱石オタクで名高い美川くんですが、柔道の日本一の選手だった徳三宝が練習でミスをしたことを声高らかに嘲笑してしまいます。

教官に咎められ、しかし不愛想な顔で反省の色を示さない美川くん。元々強圧的な教官のやり方に不満を持っており、夏目漱石の小説の一節を決め台詞として教官に叩きつけることでささやかな反抗をしました。――しかし、オタクは悲しきかな。江戸時代以前は文語といえば漢文で、漢文を読めることが教養ある男児のステータスだった時代。口語を文語に持ち込んだ夏目漱石を初めとする文壇の人たちは推測するに、今のラノベ作家みたいな目で見られていたのでしょう。

そういえば、寄宿舎に初めて2人が来たときも教官に「神聖な寄宿舎にこんな本を持ち込むな!」と激高されています。今は文豪と名高い夏目漱石にも受難の時代はあったのですねえ

それはそうと、美川くん、教官に口答えしたことで教官の鉄拳制裁が飛んでくる予定でした。それを止めたのは徳三宝。救われた、と安堵の表情を浮かべたのも束の間、美川くんは他ならぬ徳三宝にぶん投げられてしまいます。うん、そもそも君が徳三宝を嗤ったんだから因果応報よね。wその後の美川くんが劣等生扱いされてるのも微妙に面白い。あと徳三宝めっちゃ稽古熱心やん。

とにかく見てくれ

今回の放送で個人的にツボったのは以上の2箇所でした。他にも、自転車に乗るスヤさん(演:綾瀬はるか)が遠ざかっていってしまう夢を見たり、競技人生に大きく関わる足袋屋さんと出会ったり、物語の重要な分岐点とか伏線とかが張られている回でした。

(TNGも出ましたよ!元気の権化!奮え―、奮えー!!)

あと嘉納治五郎先生の「返さなくていい借金もある」という迷言も飛び出し??

この回を見ずに来月を迎えるのはもったいない!いますぐ再放送を予約するんだ!――って再放送がもう2月じゃないか!!!急げ!!

てなことで今回も「いだてん」、超おすすめさせていただきんしたよ!!じゃ!

春瀬由衣

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