戦慄かなのちゃんのワンマンライブに参戦した。

ほとんど初めて歌舞伎町のど真ん中に一人で行ったけど、トー横という場所は案外人通りも多かった。
みんな道にすわりこんで酒盛りをしていたり、そんな人々に構わずに立ち止まっている制服姿の少女や、観光に訪れている外国人も。
絵の具の色を全部水に溶かしたような街だった。
色鮮やかでもあるけど、濁っている。

お客さんはほとんどが女性だったけれど、みんな礼儀正しそうな女の子が多くて、譲り合い、思いやり合いながらライブを楽しんでいる印象だった。
だからとても居心地が良かった。

ステージにかなのちゃんのシルエットが映し出されると、みんながわあっと声を上げる。
可愛い！という歓声を聞いたのは人生で初めてだった。
アイドルのライブに行くのが初めてなので。

かなのちゃんは美しくて、涙が出た。
少女たちも陶酔して涙を流す。karma with youだなあ。

彼女が踊る瞬間の輝きは危なげでさえあった。
声はいつでも私の子守唄で、アコギ伴奏での生歌は圧巻。
震えた。
皆ステージに釘付けで、夢の中に閉じ込められている。

「私MCが上手じゃないの！」と言いつつ無邪気に話す彼女を見ていると、そういう部分がまた可愛らしくて、
ただ彼女が思ったことを言葉にしている、そしてをそれを聞いているのは何よりも尊くて、
全ての言葉をしっかりと受け止めることが何より楽しい時間だった。

思うことを正直に素直にファンに伝えるかなのちゃんが本当に好きだと思った。
MCで話していたことの全てが、本物だった。

いまだに、撮影した映像を見ては、本当にこんなに幸せな時間を過ごしたんだ、と信じられないような気持ちである。
次は、もっと前の方で見たい。