『遠い』と『近い』の教え方

場所の位置関係を答えるのって難しいときがある。
家の近所なら目印の建物やものの検討がつくけど、自分のテリトリーとはいえ曖昧にしか教えれない場所だと困る。

私は車の免許を持っていないから、自転車と公共交通機関で出かけられる範囲しか行動はできない。
車じゃないと不便な場所は、父か妹ちゃん頼りだ。
車を持ってる人ちがって、道も知らなければ、お店の位置関係もそこまで詳しくない。
そんな私と父のある日の会話。

私『ねえ、かぎ屋さんって遠いの?(家のかぎを取り換える話しになっていたのだ)』

父『いや、~町にあるよ』

私『へ、へぇ~』

私は『遠い』か『近い』か聞いたんだよ!
『~町だよ』って言われて、そのへん用もないし、そもそも車でしか行けないその場所の距離感が免許のない私に分かるかっつーの!
私がそこの場所を求めて行ったことがあったか!

なぜ、私が父に『それじゃ分からん』と突っ込まなかったかというと、そこに車に乗る人と乗らない人のふか~い溝があるわけです。

だって父は車に何十年も乗っていて、ナビをほぼ使わずに県内を駆け回る。
かく言う私は、車に乗せてはもらうけれど道は覚えわらない(父が通る道が毎回違ったりするのもあってだけど)。
なにが災いしてか、私は自分が乗ってる車も覚えられなくて、駐車場でよく迷子になる。

そんなことはどうでもいいや。

車に乗る人と、乗らない人(乗せてもらう人)では道を通っている感覚もちがうだろうし、覚え方もちがう。
だから車に乗らない人には、できれば簡潔に『遠い』か『近い』かで教えてほしい、と切に思う。
だって、『遠い?』って訊いて町名を答えるってちょっと私には意味不明だ。
もし可能なら『約二十分だよ』と時間で答えてくれるともっとありがたい。
場所の検討はつかなくても、おおよそ時間が分かれば同じような時間で行ける場所の想像ができて、分かりやすい。

ちなみに、私が免許を取らないのは必要に駆られてないからというのもあるけど、大げさに言って人を殺すかもしれないものの運転に責任が持てないからだ。
きっと今乗ってる人は、免許取りたてのときはそれなりの緊張感を持って運転したはずなのに、油断して事故を起こす。
あなたが乗っているその『車』という乗り物は、人を殺す道具になりかねないんだよ、ということをよく自覚してほしい。

と、暑苦しく語ってしまったけれど……。

とにかくだ!
道は無限にある。
そして、場所だって無限にある。
車に乗らない人に道や場所の優しい教え方を、車に乗る人はお願いします。

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