見出し画像

僕が目指す最高の一杯

皆さんは、コーヒー飲まれますか?
コーヒーを飲むようになったのはいつ頃だったか覚えていますか?

はじめまして。国産ヘーゼルナッツを栽培している榛ノ森-ハシバミノモリ-です

僕が人生で初めて飲んだコーヒーは、小学生の頃、ダイドードリンコの自販機で買ったBOSSの無糖ブラックでした。

「コーヒー飲めると格好いい。」そんな大人への憧れから初めて口にしたコーヒーの味は、「深い」というより「不快」な味で、「これが心から美味いと思って飲めるのは、一体いつになるだろう。」と感じたのを覚えています。

それから実に10年弱。

高校を卒業して入った学校の寮で、コーヒーとの再会を果たします。
僕は、あの時飲んだ一杯が、今でも忘れられません。

その日は、朝から友人関係のことでとても悩んでおり、夜11時、消灯時間になっても、悩みはどんどん膨らむばかりで、全く眠りにつくことができませんでした。

僕は、無理に眠りにつくのを諦めて、ベットから静かに起き上がると、誰も起こさぬよう細心の注意を払ってドアを開け、非常灯だけが青白く光る廊下を歩いていきました。

僕が住んでいた寮には、小学生の頃よく遊んでくれた一回り年上のお兄ちゃんがスタッフとして働いていました。

「消灯時間は11時厳守。でも何か話したい事がある時はいつでも部屋においで。」

そう言ってくれたお兄ちゃんの言葉を思い出し、その夜、僕は部屋を訪れたのでした。

お兄ちゃんは、最初は少し驚いたような顔をしましたが、何も聞かず、僕を部屋へ招き入れると、「ちょっと待ってな」と言って、慣れた手つきでコーヒーを淹れる準備を始めました。

すぐにでも飛び出してしまいそうだった僕の雁字搦めの悩みが、コーヒーを淹れる所作を見ているうちに徐々に解きほぐされていき、

「入ったよ」そう言って、僕の前に出されたコーヒーを一口飲んだ途端、心がホッとして、「実はね」そう言って、口からスラスラと悩みが溢れてきたのです。

そこでどんな話をしたか、どんなアドバイスをもらったのかは、正直全く覚えていません。ですが、あの時、飲んだ一杯のコーヒー、あの一杯のコーヒーが作り出した温かな雰囲気は、今でも褪せることなく、鮮明に僕の記憶に刻まれています。

それから僕は、よくコーヒーを飲むようになりました。そして、自分でも淹れるようになりました。「あの時飲んだ最高の一杯を僕も誰かに淹れてあげたい」そう思うからです。

皆さんはコーヒーを飲みますか?
あなたには忘れられない最高の一杯はありますか?


↓前回のコーヒーの記事はこちら

↓ヘーゼルナッツの記事はこちらから


頂いたサポートは、ヘーゼルナッツ苗の購入に使わせていただきます。 (現在:20/100)