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中国のライブ配信における、ルール改定がありました

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。10月28日、中国のライブ配信におけるルールが改定されました。「主播账号分级分类管理规范(ライバーアカウントの管理)」「直播行业打赏行为管理规则(ライブ配信業界における※褒賞行為の管理)」の2つの制度が年末に施行される予定です。

※打赏行为(褒賞行為):ライブ配信中にライバーに対して仮想通貨を付与する行為のことです。

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「中国互联网络发展状况统计报告(中国インターネット発展状況統計レポート)」のデータによると、2020年3月の時点で、中国のライブ配信ユーザーは5億6,000万人に達し、全インターネットユーザーの62%を占めています。

ライブ配信と言えば、「タオバオLIVE」をまず頭に浮べる人が多いでしょう。実は、中国には様々なライブ配信ジャンルがあり、その中で、利用ユーザー数が多いのは、「游戏直播(ゲームのLIVE)」「体育直播(スポーツLIVE)」「真人秀直播(リアリティショーLIVE)」「演唱会直播(コンサートLIVE)」です。

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今回実施される予定の「直播行业打赏行为管理规则(ライブ配信業界における褒賞行為の管理)」は、ライブ配信における「激情打赏(激しい褒賞)」「高额打赏(高価値褒賞)」「未成年人打赏(未成年による褒賞行為)」の3つの問題を規制・解決することを目的にしています。

激情打赏(激しい褒賞)は、一定の時間内で途切れることなく褒賞を続ける行為のことを指します。「打赏(褒賞)」は、ライバーにとって高額な収入を得ることが出来るほか、ファンとのコミュニケーションの一つともされています。ファンは、銀聯カード、アリペイ、wechatpayなどの支払い方法を使って、プラットフォーム内の仮想通貨をチャージし、チャージしたコインを使って、ライブ用の仮想通過をさらに購入し、好きなライバーにプレゼントとして贈ることが出来ます。

こうして、2015年のライブ配信の有料ユーザーは770万人でしたが、2019年時点で有料ユーザー数が3,610万人まで増加し、年間成長率は47.2%に達し、ユーザー支払い率も9.6%に上昇しました。

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しかし、「打赏(褒賞)」はライバーやプラットフォームに高額な収入をもたらしますが、大きなリスクも存在しています。これまで、「9歳の女の子がライバーに10万元ほどの褒賞をした」「会社の資金を使ってライバーに褒賞する男」等の事件が多発していました。さらに、ライブ中に下品なポーズをして、お金を稼ぐライバーがいたり、未成年にお金を使うように誘導するライバーもいました。これらの問題を解決するために、今回の規定ルールが改定されたのです。

改定後は下記のようなルールが加わる見込みです

①激情打赏(激しい褒賞)について

短時間に何度も「打赏(褒賞)」するユーザーに対して、プラットフォーム側は褒賞する回数が上限に達しました」等の「冷静期(クール期間)」を設ける予定です。

②高额打赏(高価値褒賞)について

1回の「打赏(褒賞)」で大金を使うユーザーに対しては、価格の上限を設ける予定です。

以上、中国のライブ配信における、ルール改定についてのご紹介でした。ライブ配信は人気になっている反面、様々なリスクを伴っています。お金は冷静に使わないとですね(笑)

気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

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