『夢辱』 その方法を見つけたのは偶然だった。合わせ鏡に映る無限の鏡の列をじっと眺めるような感覚に近いかもしれない。まず自分が眠っている夢を見る。更にその眠っている自分の夢の中で眠る夢を見る。これを繰り返していくと夢の底に着き、そこから他人の夢に入れるのだ。初めは弓子の夢だった。