人気の記事一覧

断章随筆/書くようになったきっかけーあてこすり歌2番

#断片断章 ぼくらは本来世界から切り離すことのできない一つの命なのだ。確率の雲として可能性の波として世界は一つなのでありぼくたちはすべてつながって存在している。その全体性に飽きたらず、ぼくらは世界を切り分けられるものとして見立てる。切り分けてつなぎあわせて新たな命を吹き込むのだ。

#断片断章 世界について伝えるためには世界を切り取る必要がある。しかし世界は生きている。切り取ってしまえばほどなく命は失われる。ところが不思議なことにぼくらはその切れ端に命を吹き込むことができるのだ。切れ端となった言の葉に息を吹き込み命を宿らす。誰かにその命が伝わることを信じて。

#断片断章 世界を切り取ってみる。世界を切り分けてみる。そんなことしなくても生きていけるはずだけれど、すっかりそれに慣れ親しんでしまっているもので少なくともまだしばらくはそれを続ける。切り取って切り分けてできた切れ端を並べ替えてつぎはぎ細工を造る。そいつに命を吹き込もうと思って。