ずっと避けてきた物事のひとつに、アルハンブラの思い出というギターの名曲がある。正確な指の動きを要求される曲で、未だにまともに弾けない。

14歳でギターを始めて、今に至るまでの約30年間。
練習に打ち込んでいた時期もあれば、反対にまったく楽器に触れることさえないような時期を幾度も繰り返す。
特に、14年前に子供が生まれて以降、楽器を演奏するという習慣が全くなくなってしまっていた。

新しい年が始まり、なにか新しいことに取り組みたいと考えていたところ、長年、何度も挑戦しては挫折を繰り返していたアルハンブラの思い出を、今年こそは最後まで弾けるようになりたい、とふと思い立った。

練習時間は毎日最低5分間。
これを1年間365日休まず、毎日続けること。
気分が乗ればそれ以上練習してもいいけど、どちらかといえばダラダラ弾き続けるのではなく、限られた時間内でコンスタントに続ける方が良いような気がしている。
そして時々、自分の演奏を動画に撮って客観視する。
動画はフィードバック目的でもあり、継続したことの歩みを残すという意味合いも込める。

今年の最後の日である2024年12月31日に演奏を動画に撮り、ここにアップする。それが今回の挑戦のゴールとする。
上手く弾けるにこしたことはないが、別に下手くそな演奏だって全然かまわないと思っている。
要は、曲を覚えて最後まで弾ききれるようになれば目的は達成。
だって、プロのギタリストになるわけではないのだから。

日々やらなれけばならないことに追い立てられて、やりたいと思っていることはと言えば、つい後回しにしてしまい、気付いた頃には生活の中から完全に消えてしまった状態で固定されている。

かといって、やりたいことに割ける時間が無いかといえば、全くそうではない。
捻出しようと決意さえすれば、それなりに時間は作れるものだと実感している。