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昨夜の悲劇に祖母がいれば

怒るタイミングがわからない女です。

そのため、怒らないまま時が過ぎて「なにに怒ろうとしていたんだっけ」となるため、まあいいかなと思っていたんですが。

瞬間で怒りをぶつけられる存在に気づきました。

G


です。

久しぶりに言葉にならない怒声を出してしまいましたよ。

マンションにGは出ないと言われ住み続けており、今までGは発生したことがないので安心してたのに。

実家は一軒家だったのでよく出ました。Gが出ると皆で祖母を呼びます。祖母は、

「仕方ないねぇ」

と言いつつもすごくうれしそうに出陣します。一発必中です。祖母に敵うGは地球に存在しないと今でも信じています。

ただ、祖母には悪い癖がありました。仕留めたGを玄関の前で潰すのです。その時に、

「お~い!いい音鳴るから!」

と呼ぶのです。母は絶対に出ません。妹も嫌がります。私も嫌です。でも、誰かが出てくるまで叫び続けます。

「お~い!いい音が!」

仕方なく孫が顔を出し儀式が始まります。いい音が鳴りますが、これ、やってはいけないんですよね。いくら紙でくるんでいてもGは潰されるときに卵を残すから、ビニールに入れて潰さなくてはいけない、近年は常識となりつつあります。

祖母ほどの凄腕のGアサシンがいたのに実家にGが出続けたのは、祖母の「いい音」があったからではないかと睨んでいます。

あ、話を戻します。

土曜の夜に家人②がGを見つけ、私に報告したんです。その瞬間、私は言葉にならない怒声を発しました。あまりに甲高い叫び声でなにを言っているのか、わからなかったが最後に「おばあちゃん!」と叫んだらしいのです。

土曜のGは私の叫び声を聞いた途端、ビクッとしてすごい勢いで逃げ出しました。家人②に「声出しちゃダメだって」と叱られましたが仕方ないです。

だって、相手はGだもの。

そうそう、なぜ最後に「おばあちゃん」をつけてしまったのか。それを説明するには過去の会話が必要なので紹介させてくださいね。

「まぁったく嫁に行ったらどうするんだい」
「おばあちゃんが嫁入り道具だから」

それを聞いた時の祖母はとても嬉しそうにしていました。

こんな会話がずっと頭に残っちゃってるんです。だから

G = 祖母


なんです。ごめんなさい。

そうそう、我が家のGは家人①が始末してくれました。
土曜は熊本にサッカー観戦で前泊していたのでおらず、腹立たしかったです。家人①の帰宅は日曜の夜。

日曜はドラッグストア開店と同時に噴霧タイプと置き型タイプを購入しました。Gの道を想定して置き型を各所に置き、噴霧タイプは予防として歩いて欲しくないところに吹きかけました。

そこまでしたのに全く出てきません。置き型タイプの横でお亡くなりになっていたらそれはそれで恐怖しかないのですが、どこにもいないんです。

土曜の夜は幻を見たのか、と思い始めた昨夜、風呂場で発見しました。

風呂場に侵入して欲しくなかったので、入り口に

シューシュー


とかけていたのが幸いし、風呂場から出られなかったようなのです。
土日月火と隠れているGと風呂を共にしていたのは腹立たしいですが、出てこなくて本当に良かった。

学習した私は声を出さず家人①を呼び、ビニールで捉え潰してゴミ置き場に直行していただきました。

家人①は言います。

「俺がいない時に出たらどうするんだよ」
「帰るまで待つ」

家人①は嬉しそうに笑いましたが、これを覚えていられるかは定かではございません。

ちなみに、今現在、全くGの気配はありません。家人②が帰宅するなり見つけたのでドアを開けた時に入ったと私は睨んでおります。

このまま一生、Gのいない生活が続きますように。

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