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悔しがるスイーツ探偵

「もう!どうして!」

先生がぬいぐるみのクマとフランボワーズを相手に憤っている。

「シャーッ‼️」

フランボワーズも負けじと先生を威嚇。

先生が憤っているぬいぐるみは、フランボワーズのお気に入りでダフやんという。家にいる間、フランボワーズは常にダフやんに寄り添い喉をゴロゴロ鳴らしている。

先生、一体ナニヲヤッテイルンダ?

「もうも~う!2匹ともズルいぃ」
「せ、先生!大丈夫ですか」

我慢できなくなり声をかける。

ワタクシ、風変わりなスイーツ探偵の助手兼おもり役の助手Cが、我慢できずに先生に声をかけた。

「だって、フランボワーズとダフやんったら私に内緒でココア屋に行っているんですもの!」

いい年した大人の女性が頬を膨らませている。これでなかなかの腕前なのだから人というものは良く分からない。

先生の話によるとダフやんとフランボワーズが知らないうちに、自分が行きたがっているココア屋に通っているのだとか。

「え?猫とぬいぐるみですよ?先生」

「だって近所の本谷さんがココア屋で2匹を見かけたって言うのよ」

本谷さんがココア屋で読書をたしなんでいると、ダフやんをのせたフランボワーズがスッと入ってきたのだという。当然のように2匹は店内にある、ままごと用のダイニングに着席したというのだ。

マスターも普通にフランボワーズにミルクを出している。ダフやんも当然のようになじんでいて可愛かったと本谷さんから報告を受けたのだとか。

「どうやって芸を仕込まれたの?と聞かれてオホホと帰って来たというわけ。さあ、2匹とも白状しなさい!」

は、白状って。フランボワーズは先ほどから威嚇音しか出さないし、ダフやんはぬいぐるみ。黙って微笑んでいるだけだ。

あれ?でも心なしかダフやんの顔に焦りの色が?

気になってダフやんを凝視していると、フランボワーズが

「ニャッ!」

と私に向かって一声鳴き、ダフやんを鼻先でヒョイと宙に浮かばせた。ダフやんが見事にフランワーズの背中にうつぶせの状態で乗る。

背中にのった瞬間、ダフやんの表情がホッとしたように見えた。

え?え?

「フランボワーズ!」

先生が捕まえようとするが、フランボワーズの方が上手。

呆然と見ている我々を尻目に、フランボワーズは窓からヒラリと外へ行ってしまった。

「助手C!追いかけるわよ!」
「えー?」
「フランボワーズとダフやんは私の憧れのココア屋に通っているのよ。なんど駅前のロータリーを探しても見つからないココア屋に。今なら私も行けるかもしれないじゃない!」

上着をつかみ出かけようとする先生を、

「ダメです。これから依頼者との面会が入っています」

と引き戻した。

「ココア屋を優先させて!お願い!」
「……いいですけれど。今日のスイーツ、ナポレオンパイですよ?要らないようでしたらワタクシが……」
「待って!わかりました!諦めます」

いつか絶対突き止めてやるわと呟く先生を見ながら、来客の準備をする。

先生はどうしてココア屋を見つけられないのかって?

ココア屋はマックとスタバに挟まれており、常に先生はどちらかに吸い込まれているのだ。

そして注文が済んでから、ココア屋に行くつもりだった!と嘆く。

何度この間抜けなコントを繰り返したことか。

教えてあげてもいいが、先生の糖分摂取制限のためにもう少し黙っておこうと思う。最近、糖分を摂りすぎているもので。

あと、フランボワーズに静かな時間をもう少し楽しませてあげたいしね。

☕☕☕

月山六太さんが私とダフやんを素敵な作品の中に招待してくれました🙌

爆笑しました。

最近「ガラスの仮面」論を書いてないので、
近いうちに書こうかしら😊

月山六太さん、ありがとうございました🙌

フランボワーズの説明はこちら👇

そうですよね💦
みなさんが知ってると思ってはダメですよね💦

スイーツ探偵は不定期だからマガジンを作るべきかしら?

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