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幸せのオマケ。

『素晴らしきかな、人生!』を見た。
こんなにも心が大きく揺さぶられた話は初めてである。

映画のテーマは、「死」「愛」「時」。
娘の死を受け止められず、自分を見失ったままの主人公ハワード。

ハワードが自分を取り戻せるよう、友人たちが奮闘する話である。

「死」は「愛」があれば、乗り越えられるのだろうか。
「死」は「時」が経てば、受け入れられるのだろうか。

”Just be sure to notice the collateral beauty.”
「見逃さないで、幸せのオマケがあるから」

このセリフは、娘の死の直前に、かけられたセリフである。
最愛の娘の死を目の前にして、幸せのオマケ??と、
頭の中は???でいっぱいだった。

目の前で家族の死を迎える相手に、「幸せのオマケに気づいてね」なんて、だれが言えるのだろうか。

今から人生のどん底を迎える人に向かって、「オマケ」。

「そのオマケって、何?」と、思わず結論を急いでしまうのが、せっかちな自分の悪い癖である。

「死」と向き合うという困難な状況の中にも、実はいいことがあるらしい。
それは、その困難に向き合った先にしか、見えないものなのかもしれない。

私たちは、自分の目に見えるものに価値を置いてしまいがちだが、この映画はちがう。本当に価値あるものとは、「目には見えず、手には取れないもの」であるということを教えてくれている。

「死」という重いテーマにも関わらず、笑ったり、考えたり、泣いたり、と頭の中が忙しい。

舞台になっているマンハッタンのクリスマスが、なんとも心をウキウキさせ、クスっと笑ってしまう場面が、心を元気にしてくれる。映画って素晴らしい!!

大切なものは、目には見えない。
困難の先にある「幸せのオマケ」に気づけたとき、あなたの「素晴らしき人生」は始まっている。





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