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与える性、創造する性

知り合ってしばらく経つ。今年の8月21日で丸2年になる。

どうしてこんなに、好きなのだろうと思う。どうしてこんなに、自分を見失うほど好きなのだろうと思う。雨の日も風の日も、もちろん晴れの日だって。1年、365日、8760時間、525600分・・・。

ときどき、しょうもないことで喧嘩する。そのたびに仲直りしてきた。「ごめんね」なんて言えない人だけれど、ときに癇癪持ちだけれど、肩を寄せて、強く抱き合って、唇を重ねて仲直りした。

先日、こんな話しをした。「いえないこと」について。

言えないこと、つまり、言ってはいけないことだ。言わないほうがいいこと、とも言える。関係が壊れるとか、状況とか、立場とか。それを口に出してしまうと、きっと「癒えないこと」になってしまうから。でも私は、本当のことが知りたくてごまかしなどいらなくて、私達の関係を明らかなものにしたくて、聞いてみた。

「あなたは私に与えてくれる?」

彼は一言。

「与える」

私達は不完全だ。単細胞生物ではない。だから、単独では生命を作ることは出来ない。私達の肉体にはそれぞれの性による体の機能があって、それぞれ出来ることが異なる。彼は私に与える性。私は創造し、生み出す性。二人でなければ出来ないこと。

子供は一人より二人、二人より三人がいい。私は今年36だから、年齢的に一人生めればいい方だと思っていたけれど、彼は多いほうがいいと言う。けれど私だって本当は、そう思っていたから驚いた。そう、昔から、子供は3人欲しいと心の中で思っていた。

名前も決めた。マシュマロ、しらたま、わたあめ・・・もちろん、流行りのキラキラネームではなくて呼び名だけれど。きっと二人の子供なら、玉のような子になるだろうと。美しく、ふわふわの柔らかく、温かく輝く、命の光・・・。

よくある話だけれど、出産に立ち会うのは恐いから連絡して、なんて言うものだから、「あなたらしい」と言って笑った。未来の、そんな話し。

ねぇ、泣きそうだよ。

期待はしていない。私達はいつどうなるかわからない。特に今、私達は二人とも新しいことを始めようとしている。成功するかなんて誰も分からないし、けれどお互いをお互いのよき理解者でありたいと思っている。はず。

今すぐとは言わない。

二人で、創造をしよう。

私は、ここで、生きている。

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