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ケンブリッジ大学院インタビュー体験記(理系、クロスメジャー、Taught degree)

追記:まさかの受かっていた。

いろいろ予想外すぎてほぼ愚痴である。

ケンブリッジの大学院アプリケーションはラウンド制を取っていて、複数のデッドラインごとにそれぞれにアプライした中から優秀な学生を漸次採用していく。各ラウンドごとに最初は書類選考で絞込み、面接を行ったうえで取っていく。私は11月のデッドライン(一番早く、その分有利と言われる)にアプライして、クリスマス明けの1月1日に「5日面接でどう?」と連絡が来た。そのせいで正月気分がいっきに吹っ飛んでそわそわとNoteなんかはじめてしまったのである。まったくもう。

事前には面接が20分オンラインで続くことと、以下の質問が聞かれる可能性が高いことが伝えられていた。
なんでアプライしたの?
コース終了後のキャリアパスは?

コースで必要となる前提知識はある?
卒業大学のコースワーク以外で、relevantな経験はある?

また、伝えられていなかったが聞かれたこともあった。
コースページのリストにある夏の研究プロジェクトの中で、どのプロジェクトに興味がある?

前日になって、Teams上で打ち合わせ用リンクが送付され、同時にどの面接官(3人)にもリンクが送付されているのかが見えたが、実際に現れたのはコースのヘッドともう一人だけだった。

このうちで、太字の3つについては聞かれはしたものの、残りについては聞かれず拍子抜けだった。クロスメジャーなので圧迫面接も覚悟して準備もしていたのに…。

というか面接らしい質問はほぼなく、いったん脇道にずれてから「あーそれデバッグめんどくさくなるやつね、わかるー」とか「あのツール使ってる?いいよ?」「今の仕事どんなかんじ?」とか完全に科学エンジニア同士のだべりモードが始まり、それに終始した。ほんとーに、これでちゃんと評価してるの?確かに話の内容はマニアックで、私が出願書類に書いたことを実際にやっていなかったら答えられない質問だったけど、それにしても…なんかもうちょっと…始まる前の緊張感を返してほしいというか…。これで受かってても落ちても笑ってしまうくらいののんびりした面接だった。

追記:面接というより、どちらかというとMeet upとかでcoding eventに参加した時、隣の席の人とちょっと雑談するのに近い感覚だった。それをケンブリッジにいたことがある友人に愚痴ったら、「カレッジで他分野の人と雑談する感じかも、そういうカレッジコミュニティでうまくやっていけるかを見てるのでは?」とのこと。ケンブリッジの面接対策は、近接分野の人と英語で雑談してみることかもしれない。

Youtubeで”Cambridge interview”と検索すると、Mock interviewや受けた人の感想が出て来て、難しい数学の問題を解かされるのかとも思われたけど、それは学部だけだったようだ。どんとこいっていう気持ちで受けたのに…。

追記:私だけではなく、別の分野に出願していた友人もほぼ同じで、面接っぽい質問は10分だけで、そのあとはコースのおすすめポイントを教わったりこちらから質問する時間になったのだそうだ。おそらく、カレッジが主導するundergradの面接と異なり、postgradの面接はほとんどコースの主催者の裁量に任されているのでそのようになっているのだろう。まあ、「紙に書いてあることが本当なら歓迎するんだけど、一応本人が書いてそうかだけ見ておこうか」くらいの気持ちでの実施なのかもしれない。

やっておいてよかったこと

事前の接続・音声テスト
これは面接当日に、会社の同僚に手伝ってもらって面接で使うオンライン会議ツールと同じもので接続試験を行った。結果的にスムーズに接続できたが、そうでなかったら自宅以外に移動する必要があったかもしれない。

紙の手持ち資料の準備
コアの講義群のリストや、夏の研究プロジェクトのリスト、講師の一覧や私自身のCV、志望動機書などは手元に用意しておいた(当然どの資料もある程度読みこんでおいた)。そのおかげで、突発的に夏の研究プロジェクトについて聞かれてもひるむことなく回答できた。

やっておけばよかったこと

ここ数週間英語を話していなかったので、急に英語で話そうとすると言葉が出てこないで(最初の数秒間だけ)頭の切り替えでてこずった。面接はイギリス時間=早くとも日本の夕方からなので、昼間にオンライン英会話か英語カフェなりに行って慣らし運転をしておくんだった。いっそオンライン英会話の講師の人に、「このリストの質問してみて?」と頼んでもよかったかもしれない。

結果はだいたい二週間後に来るそうである。受かっても落ちても、面接だけでなく、成績や推薦書、PSについても項目別評価がなされるらしい。楽しみなような、怖いような、とりあえず明日は寿司でも食べて自分をいたわろうと思う。



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