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イギリス理系トップ大学院出願 基本情報

2月28日時点:ケンブリッジ条件付き合格、インペリアルカレッジ、セントアンドリューズ、エディンバラ合格。オックスフォードは面接辞退。

イギリストップ校、オックスフォードやケンブリッジ、インペリアルカレッジロンドンの大学院に出願した。特に前者2校の仕組みはそれぞれに特性があって、初見では苦労するうえに留学コンサルなどに補助をお願いすると一校数十万かかってしまう。※

私自身、出願時に情報がなく非常に苦労したので、また、同じ日本人の海外進出が増えてほしいという気持ちがあるので、出願作業中から細々と記録を取っていた。わかったことや、気をつけておくべきことをまとめてここに書いておくことにする。
(中には何年か前に知っておけば…と非常に後悔した節も)

※なお、イギリスの場合、トップ校以外は留学コンサルに出願代行を数万円で依頼できるうえに、必要書類もある程度型が決まっており情報も見つけやすい。この記事では「イギリス大学院出願の基本」から逸脱した大学独自の手続きを中心に取り上げるが、私自身がトップ校以外も併願する前提で作業を行ったので、そのような併願のための書類作成を楽にするための工夫についても書く。


出願手続きの予算は15万円前後

以下は項目別で私が使った金額である。
留学コンサル利用料…2万円。
ほぼBEOの提供している英国GPA換算と留学フェアの優先入場権のために利用した。なお、この2万円はBEO経由で出願した併願校に進むと私に手元に帰ってくるようだ。なお、トップ校は受験者母数が少ない日本の留学フェアには参加せず、自前のオンラインイベントなどで説明会・質問会を行うようだ。

IELTS対策…2万円。
本番試験はバカ高いため、IELTSの疑似テストはしっかりやりこんでおく。英語カフェや、Meet Upの趣味の集い(多国籍)、大学の語学サークルなどで英会話の力を身に着けると良い。Writingに関しては評価基準が特殊なので、onlineの自動採点機能付きの練習サイト(月額千円程度)を使い込んだ。
Writingは慣れた書き手でもなかなか7.0以上が取れず、トップ校出願の場合の壁になりやすい。
試験対策情報がより充実しているTOEFL -iBTで英語出願資格を得ることも可能だが、その場合ビザ申請用に別途IELTSを取る必要がある。とはいえ、ケンブリッジのように自前の語学センターがある大学なら、TOEFL iBTの十分な結果+無料の試験でビザ用のスコアを出してくれたりもするので要調査である。

IELTS受験料…6万円。
私は2回受けた。何回も受け直すという話も聞くが、同じお金を使うなら、試験用の英語力だけではなく地の英語力を伸ばすほうがよい。なお、イギリスの大学は出願時点でIELTSのスコアが基準以下であっても、条件付きオファーが出ることが多い。この場合、ビザ取得前までにIELTSの目標スコアを取ることや、プレセッションを受けることがコース参加の条件となる。
オックスフォード、ケンブリッジとも、コースごとに"standard" "higher"等IELTS基準が異なっている。また、コースの基準がOverall 7.5でminimal 7であっても、足りない点がそれぞれ0.5以内なら大学による救済措置がある(大学による別枠試験によってプレセッション受講要否やオファー取り消しが決まる)。

CVやPersonal Statementなどのネイティブ添削…1万円。
日本料理が好きな有名大学出身の友達へ、お好み焼きの作り方等伝授する見返りに出願書類添削や面接対策を手伝ってもらった。留学コンサルに依頼すれば10万円ほどだろうか。お好み焼きの作り方にはそれだけの価値があるのである。私の場合は職歴がコース内容に関連性があったので、CVも準備した。こちらは採用担当をやっている友達(アメリカ人)に見てもらって、良いテンプレートなどをおしえてもらった。GPTなどもフルに活用したが、やはり人に見てもらうのは大事である。

出願手数料…1万円x出願校数。
これは大学サイトで出願時に支払う。当然だがクレジットカード支払いが必須なので、なければ早めに取得しよう。


作業時系列(ラウンド制の第一ラウンド出願の想定)

  • 2年前まで

    • 目標大学院・奨学金の設定。成績の維持とIELTSの点数上げ。(奨学金の有無は合否にも影響する!)

    • 人脈づくり(推薦書のための馬が合う教員さがし、留学生の友達作り)

    • クロスメジャーになりそうなら、専攻予定分野のオンラインコースの受講や他学部の講義に潜るなど大学の成績以外でも実績作り。

  • 前年9月まで

    • 一般的な英国大学院の出願手続きについて把握する。まずは留学コンサルの面談などや、留学経験者の知り合いに当たると良い。特に締め切り感の把握は重要。英国大学院はラウンド制を取っており、複数の締め切りを設けて、それぞれの締め切りまでに来た出願から漸次優秀な学生を採用する。人気のコースは最初のラウンドでもかなり埋まってしまうし、最初のラウンドでpendingになっても2ラウンド目で再度審査が受けられるという例もあるため、第一ラウンドが最も有利である。

    • 出願コースの選定。第一志望から併願校まで、それなりにコースのモジュールが似た5校程度に絞ったほうがよい。そうしないと作成書類の使いまわしがきかず、あなた自身も推薦者もかなりきつい。合わせて出願要件、必要書類、出願締め切り等のメモ帳やエクセル等でいいのでリスト化を行うことを強く推奨する。

    • 各大学の出願専用サイトにアクセスし、出願書類やその要件の再確認。コースページでの書きぶりと、出願用サイトでの書きぶりに差異がある場合があるため要注意。特に推薦書は、一度気心のしれたac.jp等学術アカウント持ちの知り合いを登録して、推薦者向けに届く依頼メールを自分宛てに転送してもらうと良い(Cambridgeは結構推薦者向けの要求が多いため知ったうえで依頼や下書きをするべき!)。インペリアルは、主としてアプライするコースに加えて、同大学内の併願コースを設定することもできる。これは出願専用サイトにアクセスするまでわからない情報なので、最初に見ておけばよかった…と後から後悔した。

    • 各コース・大学はおそらくオンラインのオープンデイや、訪日しての留学フェアで志望者向けの説明会を開催する。情報が来るようにメーリングリスト登録などを適宜設定する。

    • 推薦者への打診。作業スケジュールややることリストも併せて伝えると丁寧。

    • CV、推薦書に書いてほしいことのリスト等、使いまわしがきく部分の書類の作成開始。学歴、論文や学会発表リストはここで一度整理しておくと良い。

  • 前年10-11月まで(ここが一番キツイ!)

    • 漸次開催されるオンラインのオープンデイなどに参加。時差が苦しいが、よほどの深夜でない限りQAには出ておいたほうが良い。ケンブリッジは各カレッジがそれぞれ自分のところの特色を紹介をするのでちょっとハリーポッター気分が味わえる。

    • 日本開催の留学フェアに参加。現地にCVや成績表を持っていくと、その場で合否可能性を見積もってくれることも。

    • 出願書類の作成。私の場合は、オンライン説明会で話された注意点や字数制限などを1枚のワードファイルにまとめた紙を作り、その下にPersonal Statementを書くなど仕組化してハズれた内容にならないようにした(ある学校は箇条書き推奨、ケンブリッジは要件指定多し)。ワードの字数カウントと、大学の入力サイトの字数カウントは動作機序が違うため、ぎりぎりにしすぎないこと。Cambridgeの出願サイトは改行を全部消してくれちゃうため、すっごく読みづらくなって読み手に申し訳なかった。

    • 書類が揃った大学から漸次提出。再三だがこの際にIELTSの点数が大学の基準を満たしていなくても、提出して良い。あとから受験・提出することでスコアを更新できる。

  • 前年のクリスマス休暇前まで(12月2週目目安)

    • 出願書類の提出。ビザ手続きや面接等適宜準備開始する。IELTSの点数がコース基準を満たしていない場合、ここで鬼のように勉強すると良い。

  • 当年1-3月

    • 面接および、合否の開示。Edinburgh大学などはこっちから言わないと合格判定でも教えてくれないことがあるそうだ(Offerを早く出しすぎると蹴る人が増える?)。適宜最低限の催促は行うべきだが、あまり頻繁だと心証を損ねる可能性があることには留意。

    • 結果に応じて追加出願。


大学の成績について

GPAが低い場合…いまさら挽回不可能?

  • 大学全体での最低基準点が設けられているのでまずはそれを確認しよう。

    • とはいえ、日本の場合大学ごとにGPA基準がばらつくので、鵜呑みにしないこと。英国大学側でも日本の大学の成績が信用しきれないことはわかっていて、信頼できる推薦者が「上位X%」と書いたかどうかや、過去のその大学の卒業生のできの良さなどから勘案するようだ。

    • BEOのような留学コンサルに依頼すると、成績表の点数を英国基準で換算してくれる。私はこれで2.8/4から3.6/4になった。トップ校向けにはBEOは出願代行をしていないのでこのスコアを出すわけにはいかないが、大学側でも同じような計算を行うため、非常に参考になった(今更だが、正直特権的な奨学金も狙えたのではないか…という後悔がある、うちの大学は学生の将来よりも事務手続きを減らすことばかりだった)。お世話になったので宣伝→BEOによるGPA解説: https://beo.jp/gpa-edit

    • オクスブリッジは最近では「文脈を考慮した審査プロセス」を導入している。ここで成績が悪かった理由や家庭の事情などを書くと、多少のあらは大目に見てもらえる可能性がある。もちろん書く欄があれば、ということで聞かれていないのに書くことではない。オクスブリッジの学部の成績は3年目の最終試験一回で決まる方式であることから、GPAが多少低くとも、それが1-2年目の成績によるもので3-4年で爆上がりしていたら後半の成績だけ見てくれる可能性がある。私の場合はゴリゴリの理系専攻で、コース・職場がほぼ男性社会であったこと、震災などを契機として勉強を頑張ったことなどをちらっと書いたが、どの程度それが効いたのかはわからない。日本は女性の技術系分野でのプレセンスが低く、それが欧米社会では社会問題として良く認知されているので、このカードを切って損になることはない(アメリカ人の友人曰く)。

クロスメジャー向けの注意点

あなたが出願する予定の大学院が学部での専攻と分野が異なっている場合、クロスメジャーと呼ばれる。この場合、大学の成績表だけではなく、独学で受けた関連性のあるオンラインコースなどの終了証や、勤務経験があることが重要である。追加の書類の準備と合わせて、大学院主催のオンライン説明会などでもeligibilityについて質問してみよう。対面の留学フェアに出願書類を持っていくとその場で多少判定してくれる。なお、eligibilityについてメールで問い合わせた結果は、どの大学も「書類がそろってない時点では何も言えない」という返事だった。


英国の他の大学同様、成績証明はpdfや画像での提出でよい。出願大学数に限らず、成績証明などは1式取得してスキャンすればよい。

志望動機書について

書く前に以下をやってみよう。

コースを良く知る

  • コースのモジュールや仕組みをよく読んで、本当にこのコースが自分にあっているかを自問自答する。

    • アプライする理由は何?

    • これまで大学で学んだことや、課外活動、勤務経験は、コースを修了するのに必要な要件を満たしているか?

    • 良い奨学金を持っているか?資金面での不安はあるか?

    • あなたは出願先のコースの成功にどのように貢献する?良い成績をとれそうか?周りの学生や教員との関係性は?卒業後のキャリアは?

これらについて、自分なりの答えを持ったうえで書き始めると良いだろう。志望動機書は多少盛るものだが、事実に基づかないことは書くべきではない。これは大学側にとって不利益になるような嘘をつかないという以上に、あなたが本当にこのコース・大学院で成功できるのか、正当に評価されることがあなた自身のためにもなるからである。また、書類で足切りされなかった場合に後に行われる面接も、ここで作る書類に基づいたことになる。踏み込んだ質問をされて話せなかったらきっと襤褸が出るだろう。
気になる点や不安な点があれば、メールで大学に聞いてみよう。

事務手続きは段取りを作って頑張ろう

1.大学の説明会等の資料や、出願専用サイトから、必要な情報を切り出して紙にまとめよう。私は同じ紙に志望動機書を作ることで、大学ごとの情報がごっちゃにならないように工夫した。

2.合格率などの統計情報を探しておいて、合否可能性を頭に入れておこう。(オックスブリッジともに分野ごと、民族・出身国・性別ごとの合否率が公開されている)大学によっては「アジア枠」をインド・中国勢と争う熾烈な戦いになるというが、昨今の英国トップ大学は多様性の確保や地政学的な緊張への配慮から、インド系・中国系・それ以外のアジアで別枠で人数制限を行っている様子だ。これは公開情報ではなく、ケンブリッジの先輩に内部事情を聞いたところ、中・印が20%ずつでいずれもほかの国出身と比較して粒ぞろいな学生しかいないため、おそらくそうでは…というところ。それに、人種入力欄も「中国」「インド」「それ以外のアジア」だしな!
日英・英中・英印の外交関係などもほんのり頭に抑えておくとよいであろうが、2024年現在は明らかに追い風である。カナダから締め出され気味のインドの学生が多少流れてくるとは言え…。
https://jp.reuters.com/economy/DNG55IKPLVJZ7AAWVC3KF556II-2024-01-17/

3.併願校は、なるべく第一志望と似た専攻を選ぼう。上で書いたように、コースの出願専用サイトが開き次第アクセスし、出願要件、必要書類、出願締め切り等のリスト化して比較できるように仕様。そして、長さ・内容ともに最大公約数的に使いまわせる志望動機書を作ろう。それを練りに練って、GPT等による英文校閲やネイティブの確認も受けたうえで、ベースとなる志望動機書を作ろう。ここに私は3週間かけた。そこに2-3センテンスほど、コースそのものに関する記述を加えたり、省略版を作成することで、ヴァリエーションを作ろう。

4. コースへの情報入力にはなるべく丸1日見ておこう。書くところが多くて大変なうえに、入力してみないと現れない画面があったりもする。
オクスフォードは大変古めかしいデザインのフォームで、数十分分以上同じページに留まって書き続けたら、別のページに移動したときにログアウトされ書いたことが消失するバグがある。初見殺しである。インペリアルは、出願料も支払って、あとは提出ボタンを押すだけ、というところでバグが生じてフリーズし、その先に進めなくなってしまった。(でもe-mailが届いて出願情報が受理されていることが分かった。)トップ校はコンサルによる代理出願を受け付けていないため、推薦書を直接推薦者に入力してもらう必要があるが、オクスフォード、インペリアルは出願完了に加えて、「推薦書が提出され、書類がそろったので選考開始」という連絡が来、タイムラインが分かりやすかった。


推薦書について

誰に依頼するかは非常に重要

上にも書いたが、日本の大学の成績評価は英国大学側もそこまで信用していないので、推薦者の言が同等に重要視される。推薦者は、出願コースの分野で国際的に権威がある名の通った先生というのでない限り、あなたとの関係性や、人柄、事務作業の得意さで選ぶべきだろう。どの大学も、知っている学生の中で上位何パーセントかを入力する欄があるので、正当な基準で入力してもらえるようにしよう。

気にすべきことリスト

  • 大学の推薦書提出締め切りである時期にめちゃくちゃ忙しい人か?

  • 事務手続きが壊滅的にできない人だったりしないか?(変人研究者あるあるである)

  • あなたと馬が合う人か?そうでなければ、指導教員であってもやめておこう。むしろ良い関係性を築けた上司や、トップの成績を取れた授業の先生等のほうが良い。

  • あなたを高く評価してくれている人か?

また、推薦者にこのようなことを書いてほしいという意味での下書きや、
優秀さの根拠となるCV,成績証明書を送れるように準備しておこう。そのためにも、大学の推薦者向けの案内ページや、大学から推薦者に送られる(あなたには届かない!!!)メールに書かれていることを良く知ることも重要である。私はここで手抜かりがあって、推薦者の上司から「こんなこと書いてほしいって言われているから、根拠になる書類頂戴?」と言われて初めて準備した…。この推薦書を、併願先全部の学校になるべく使いまわせるようにしたいので、上記の志望動機書同様最大公約数的な内容になるようにしよう。お察しの通り、やることが多いので書いてほしいことの箇条書き程度のドラフト作成や、英語チェック、スケジュール管理などは引き受けたほうが良いかもしれない。相手を見てどのようにするか決めてほしい。

面接対策について

私はケンブリッジに対してはがちがちに対策して見事にはずし、インペリアルに対しては「固有値」の英語が出てこない醜態をみせて笑いを招いたので、後悔はあっても教える側には立てない。
もし暇なら笑って読んでやってほしい。一つ言えるのは、書類に書いたことが全部本当なら自信一つもって臨めば自ずとなんとかなるということである。

なお、もう一つの志望校であるオクスフォードからは、面接の招待と、さらに「面接で解いてもらうから」とちょっと球高めの数学の問題集が送られてきていた。受ける気満々で準備していたが、ケンブリッジ・インペリアルと本命二校から合格を貰っていたため辞退した。今思うと面接だけは記念受験してもよかった。

英語要件の突破について

ケンブリッジ大学中心だが、英語の救済措置についてこちらに書いた。テストが嫌いならば評価を受ければいいじゃない、という話である。


振り返って

出願手続きの中で、オクスフォードは書いてあることは精密だが地の文が多くて必要な情報を見つけるのが大変だった。その一方で、出願書類の書きぶりや提出方法にも「遊び」があって、多少使いまわしがきいた。ケンブリッジは良く体系化・仕組化されていたが、その分その仕組みにはまっていかないといけないむずかしさがあった。それぞれ大学の癖のようなものが見えて楽しかった。

出願サイトの作りも、オクスフォードが一番技術的にはprimitiveながら使い込まれた安定感があり、インペリアルはかっこよい作りだけどバグが多く、作り立てほやほや感があっていろいろ苦労した。ケンブリッジからは、とりあえずA4裏表1枚に全ての情報をまとめたいという強い気持ちを感じた。改行くらいさせて…。

Youtubeに上がっている出願手続き解説動画や、カレッジの紹介の仕方でもオクスフォード、ケンブリッジと特色があった。ケンブリッジは何とたくさんあるカレッジの紹介だけでオンラインオープンデイをまる一週間も使っていた…。大学院を受験するからにはカレッジ教育よりもコースの良し悪し(良い先生がいるか、自分に合っていそうか)を考えて選ぶべきだけど、土地や歴史の香りとともに気質が感じられるプロセスは、経験していて味わい深いものだった。

ケンブリッジ:カレッジ選び

割と重要な割に、出願時点では見過ごしがちなのが31校あるカレッジのどれを選ぶか、というところである。ケンブリッジの場合は、出願時点で志望上位2校を選べるが、執筆時の時点では”Offer”が来るまでの間は1度だけメールによってそれを変更することができる。

You are able to change your choice of College preferences up to the point of receiving a conditional offer of admission to the University. You can only request a change once. To do this, email help@postgraduate.study.cam.ac.uk.

https://www.postgraduate.study.cam.ac.uk/colleges/choosing-a-college

私は面接後に内々の合格通知が来てから準備をはじめた。結果的に面接から二週間後に内々の合格連絡があり、Admissionからの正式連絡にはさらに1か月程度かかるということなので十分な時間があったといえる。

参考にした情報

Youtubeの紹介動画や、Collegeページなどの自明なものは除く。

統計情報:
ゴリゴリの統計屋なので、まずはひたすら数字を眺めることにした。
一番最初に気になったのは、カレッジごとに学生一人当たりの予算が10倍程度ばらつくことである。ここでまず「Trinityはやばい」と気づく。

次にTompkins Tableを見て、学部の成績上位のカレッジと、学生一人当たりの予算がよく連動していることにさらに気づく。予算順=人気順と思ってよさそうだ…露骨…。

次に大学のinteractiveサイトでいろいろいじってみて、カレッジの規模感や自分が入るコミュニティの年齢層、国内外学生の構成比率等の土地勘を得た。(Clare Hallちっさ!Wolfson, St Edmundsなどのmature collegeも大学院以降はmatureの割合が他と変わらん…逆に学部→修士でmatureの人数が急増するQueen's, Girtonカレッジは、大学院からの学生を積極的に受け入れているのか)

https://www.information-hub.admin.cam.ac.uk/university-profile/student-numbers/student-numbers-college

あとは、大学に在籍している知り合いにCollege情報のエクセルファイルを横流ししてもらった。設立年、住むところの数や住所、Ballの有無、Formal Dinnerの頻度など、必要な情報が全部まとまっている。うむうむ。


人に聞いて教えてもらう:
Wolfsonに在籍していたイギリス人の知り合いに話を聞いたり、Noteで自分と近い立場・専攻の方を見つけてコメントで聞いてみた。みんな親切…。やっぱり口ではいいことを言っても、何となく最近の新設カレッジはケンブリッジぽくないのだなあとわかった。

あとは(読書や映画鑑賞が趣味なので)Cambridgeが舞台となっているメディアを渉猟してみた。Fictional Cambridge Collegeで調べると、創作物のなかでもあからさますぎる個人の意見が入ったものがリストで見つかった。

https://en.wikipedia.org/wiki/Category:Novels_set_in_University_of_Cambridge

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_fictional_Cambridge_colleges

最古のカレッジの雰囲気が良くわかる(80年代当時)Poterhouse Blueは非常に参考になった。
https://en.wikipedia.org/wiki/Porterhouse_Blue

あとは実際に訪問できたらそれが一番良いのだが、イギリス遠いな…。いろいろ書いたけど、どのカレッジもチュータリング制など、ケンブリッジ独特の教育システムを採用しているため、共通点のほうが相違点よりも多く、どこを選ぶと後悔するということは無いものである。ただし、選べるものならより予算が多かったり、川べりでボートを持っていたり、図書館が素敵だったり、自分が重要視する要素で志望校を出して損はないのである。まあ、ちょっと建築が新しくても週末のディナーは他のカレッジで食べることもできるらしいし!

志望で出したところに入れるといいな!

追記:無事に志望のQueens'に入ることが決まった。Darwinの旧家を川向に臨み、Cambridgeの象徴的なKings Chapelに隣接する素敵な寮である。古いカレッジで、過去には貧乏だったためかえって良く古い家具類が更新されずに保存されており、アンティーク好き垂涎である。

悶々と待つときの供

日本語だと情報がないけれど、英語ではたとえばStudentRoomに、同じようなアプリカントのスレッドが立てられて情報共有がなされることが多い。
例えばこのメインスレッドには、アプライしてからおこることの時系列、カレッジの選び方、奨学金についてなど、ケンブリッジのアプリカント向けのFAQがまとめられている。https://www.thestudentroom.co.uk/showthread.php?t=6930482

「インタビューの案内来た?」「出願サイトのPAOのapproval待ちって表示の意味はなに?」「Trinityはじめ御三家カレッジを第1-2志望にすると、両方は入れない上に決まるまですっごく時間かかるから第2志望は考えて選んだほうがいいぞ」
とか、実際にアプライして遭遇する事象の情報共有がなされるため、すごく心の支えになる。私の元日突撃インタビュー案内はかなり例外的だったのだな…その後の連絡も早かったのでありがたいといえばありがたかったのだけど。

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