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海外の商業施設

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海外の新しい店、面白い店などのnoteを集めています。よろしければご覧ください
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記事一覧

都市型文化集積場

こんにちは、コーイチです。  今回は、近年リノベーションスポットや話題のレストランが増加している江寧路に2023年1月に新たにオープンした、ハイエンドリテール、クオリティライフスタイル、トレンディ、50以上のハイブランドショップなどを融合した、ショッピングモール「MOHO」を見ていき、日本でもこのような業態のモールが今後出てくるのか考えたいと思います。 1.歴史の継承と新たな創造  「MOHO」は上海市江寧路699号に位置し、江寧路文化街、陝西北路歴史文化街、昌平路創意産業

モバイルオーダーカフェ

こんにちは、コーイチです。  創業からわずか6年で8000店を超え、中国において2019年まで首位だった「スターバックス」の店舗数を抜いた、今最も勢いのあるカフェチェーンである「瑞幸珈琲(Luckin Coffee)」を見ていき、このような店舗は日本でも流行りそうか考えてみたいと思います。 1.急スピードの成長(出典:Pandaily youtubeより)  「瑞幸珈琲」は、カーシェアリングサービス「CAR Inc」(神州優車)などを起業した、ジェニー・チエン氏が2017

変化する青果市場

 2019年に蘇州市内でオープンし、中国では大きな話題になった青果市場「双塔市集」。  この市場を皮切りに、中国全国におしゃれな青果市場(食材市場)が増加しているそうです。 (出典:Eat InChina youtubeより)  青果市場とは、庶民的な八百屋、肉屋、卵屋などが一つの建物に集まった形態の施設で、レストランなどへの卸売から一般家庭への小売まで行っている場所のこととなります。  日本でもスーパーマーケットが少なかった時代は、このような市場が一般的でした。  今回

アート+インテリジェンスモール

こんにちは、コーイチです。 今回は、上海の新しいエリアである西岸エリアに2021年12月下旬にオープンした「AI PLAZA 西岸凰巣」を見ていき、今後の都市型商業施設はどのような業態が望まれているのか考えてみたいと思います。 1.西岸エリア(出典:Meet in Shanghai youtubeより)  「西岸エリア」とは、上海市内の真ん中を流れる「黄浦江」を南西へ下ったところで、南北約1.5kmの龍騰大道沿いのエリアのことを言います。  最寄り駅は、北側が地下鉄7、1

複合型ライフスタイル・センター

あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いします。 久しぶりの投稿となります。  今回は、アメリカ、ボストンのシーポート地区にオープンした現代人のライフスタイルを反映し、建築的にも特徴的なライフスタイル・センター「The Superette(ザ・スーペレット)」を見ていき、このような本格的な商業施設の形態が日本でも今後増加していくのか考えたいと思います。 1. The Superette(出典:Dirty Water Media youtubeより) ボス

食品店のサードスペース

こんにちは、コーイチです。  食品店の中には、地域の人々が集い、交流するためのスペース「サードスペース」を店内に設けるところも出てきています。  店舗内にコミュニティが集うスペース「サードスペース」は決して新しいものではありませんが、より多くの買い物客を誘致し、利益率を向上させるために、この機能を店舗に追加する傾向が増加しています。  今回は、そのような事例を見ていき、日本でもこのような業態が増えていくのか考えたいと思います。 1.コミュニティ形成のため(出典:Mashup

ローカルアプローチの店舗

こんにちは、コーイチです。  今回は、デザイナーとメーカー、デザイン業界の専門家が協働して、持続的に商品を作ることができるローカルネットワークを構築することを目指している「Atelier100」というロンドンにある小さな施設の取り組みなどを見ていき、このような施設が日本でも展開されるのか考えていきたいと思います。  ※尚、今回は動画はほとんどありません。 1. Atelier100とは  (出典:couriermedia.comより)  2022年6月に、英ロンドンのハ

小売のプラットフォーム

こんにちは、コーイチです。 今回は、「より効率的に、より少ないリスクで、非常に望ましい立地に出店する」ことを支援している、アメリカで急成長している小売のプラットフォーム「Leap」を見ていき、このようなビジネスモデルは、今後日本でも展開されていくのか考えたいと思います。 1.Leapとは(出典:Leap youtubeより)  ブランドが小売の実店舗を作るには、専門家のチームを必要とします。  かつて、ブランドが数十店舗から数百店舗を展開する時代には、不動産、建築、法律、

五感に訴える店舗

こんにちは、コーイチです。 小売業界で再び「店舗体験」が注目を浴びています。 「店舗体験」とは、消費者が来店してから、店内で商品を検討し、購入するまでの一連の流れのこととなります。  ECが台頭して以降、小売業界の実店舗は縮小傾向にありますが、一方で、新たな観点から店舗体験を提供する実店舗も登場していきています。  今回は、それらの「店舗体験」を実施している中でも、店舗での購買体験にエンターテイメント要素を取り入れたリテールテイメント店舗「CAMP(キャンプ)」を見ていき、今

Meeting Placeという場

こんにちは、コーイチです。 今回は、従来の「ショッピングセンター」や「リテールパーク」の概念から脱却した、まったく新しい発想をめざす「IKEA」グループでのショッピングモールを運営する「Ikano Centers(イングカ・センターズ)」が開発している最近の施設を見ていき、「Meeting Place」とは何か、又日本でも同様の施設が出来るのか考えていきたいと思います。 1.Meeting Place構想 (出典:Ikano Centres youtubeより)  昨今、

通信業界の新たな展開

こんにちは、コーイチです。 今回は、ここ最近中国国内でフラッグシップ店舗を増やし、新たに自動車の販売まで行う、今までにない店舗展開を行っている中国の通信機器大手の「華為技術(ファーウェイ)」の店舗を見ていき、今後日本でも同じような展開が出てくるのか考えたいと思います。 1.世界最大のフラッグシップストア(出典:Huawei Mobile youtubeより)  「ファーウェイ」は上海に世界最大規模となるフラッグシップストアを2020年6月にオープンさせました。  立地は上

公園のようなショッピングモール

こんにちは、コーイチです。 今回は、上海の新しいビジネス街として開発が進む「前灘(QianTan/チエン・タン)」と呼ばれる地域で、「Wellness」をテーマとし、自然と調和した公園のようなデザインが特徴的な「上海前灘太古里」ショッピングモールを見ていき、これからの大型商業施設の在り方を考えていきたいと思います。 1.上海前灘太古里   (Taikoo Li Qian Tan)(出典:SAPLUS youtubeより)  「上海前灘太古里」のある地域は、上海の金融街・陸

ブロックチェーンの実店舗

こんにちは、コーイチです。 今回は、ニューヨーク、マンハッタンの「Hudson Yards」にブロックチェーン初心者を対象とした仮想通貨「ソラナ(SOL)」に関連する公式ストアが実店舗としてオープンしたので、その店舗を見ていき、今後はこのような仮想通貨関連の実店舗が日本でも出来てくるのか考えたいと思います。 1.ソラナ(SOL)(出典:Whiteboard Crypto youtubeより)  時価総額145億ドル、プロトコル全体で26億ドル以上の価値を持つ「ソラナ」は、

1000本の樹木がある山型モール

こんにちは、コーイチです。  今回は、2021年の12月下旬にオープンした、山型のショッピングモールとか、「バビロンの空中庭園」と呼ばれている「1000 TREES(天安千樹)」の概要と開発に対する考え方を見ていき、日本の再開発の課題を考えたいと思います。 1.1000 TREES (出典:Walpole UK youtubeより)  中国上海市を流れる蘇州河、そのほとりにはかつて上海の工業発展を支えた製粉所がありました。  この製粉所の跡地に、1000本の樹木を冠した新