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引っ越しの女の子。

スタバで並んでいたら若い女性が僕の顔をチラチラと見ている。

なんだろう?野生の熊を初めて見たのだろうか? 僕は女性にモテるという経験がないので、こういうとき「あの女、俺に気があるのかな?」という救いようの無い勘違いしなくてすむ。

熊顔に生まれたことを感謝したい。

勇気を出して声をかけると1ヶ月前に引越しをしたときのスタッフさんだった。

高校を卒業したばかりだというので、彼女が買おうと手に持っていた桜柄のマグカップと飲み物をお祝いで買ってあげた。

彼女は恐縮していたけど、そもそも引っ越し料金をルンバが一台購入できるぐらい僕は値切っている。

無理な値下げをするとしわ寄せが現場作業員に行くけど、値下げしなかった場合の利益が現場作業員に届くわけでもない。 値下げした金額の半分を現場作業員に割り振ってチップとして1人づつに手渡した。

プロだからチップの有無で仕事の質は変わらないなら、なおさらチップがあった方がいい。

もちろん良いサービスというのは値段が高くて当然だけど、従業員に還元されず若い人がサービス残業と低賃金なのがデフォルトになりつつある社会に僕は疑問を感じている。

成敗しようとネットで不買運動を煽ったりバッシングするのは働く人へさらにしわ寄せが行くので逆効果だ。バッシングすることで溜飲は下がるかもしれないけど、怒りの矛で貫いた結果を考えなければ意味がない。

消費者の考え方で働く人が楽になるような気がする。なにより自分より若い人には仕事で良い思い出を残して欲しい。

自分のした苦労を後輩にも苦労させようとする人もいる、僕も仕事で苦労はしたけど、後輩に無駄な苦労はして欲しくない。連鎖するなら苦労よりも、いい思いを連鎖させた方がいい。

いい思いの連鎖が将来息子にも届いて欲しい。

なによりも僕のことを覚えてくれていたことに驚いた、熊みたいな客って少ないんだろうけど、若い脳の記憶力ってすごい。

#引っ越し
#スタバ
#サービス残業

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