スマホが普及して、いろいろなことをアプリに記録できるようになってきた。
歩数、場所、食べたもの、体重などあらゆるものが記録され、過去のデータが数値化されるようになった。
僕が使用しているものでは、iPhone固有のヘルスケア、Nike Run Club、Swarm、YAMAP、読書メーターが主なものである。
自分のしたこと、自分の状態を記録し、客観的なデータとして見える化されることで、向上心が芽ばえ、更なるモチベーションの向上につながる。それは人生を彩りあるものとして着飾るために、今や必要なものであると言っても過言でないだろう。

しかし、僕が言いたいのは、そういうログアプリは、目的論的な記録装置でしかない。「今日はこのくらい歩いた。明日はもっと歩こう。」といった、歩くために歩数を計るアプリでしかない。
目的のない記録こそが僕が求めている記録である。オープンワールドゲームにあるような謎のログが欲しい。
「足の指を棚にぶつけた回数」「きれいに割りばしが割れなかった回数」「電話で相手の名前が聞き取れなかった回数」「喉を痛めて声がハスキーになった回数」など、ほんとにどうでもいい無駄な記録が欲しい。
絶対今後の人生に役に立たない記録であるが、こういう記録こそが人生を彩りあるものにしてくれるだろう。
なぜなら、人生の大半は無駄なものであるから。