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第三セクターの苦悩

あけましておめでとうございます(遅っ!)
本年こそは!noteの配信がんばりたいと思います。

…正月初っ端から、この内容もどうかと思うのですが、初っ端このテーマで行きます! GO!

仕事柄、第三セクターの運営者さんや社長さんとお話する機会が多いです。
「道の駅」は第三セクターが指定管理者になっていることが多いので…

ちなみに第三セクターとは、いわゆる三セクってやつでWikipediaによると

日本では、日本国政府または地方公共団体(第一セクター)が、民間企業(第二セクター)と共同出資により設立した法人を指す。多くは設立が比較的容易で、運営方式も自由な株式会社の形態を採る『半官半民』の中間的な形態。

Wikipedia

となっております。
第三セクターの果たしている役割としては、道の駅や日帰り温泉といった地方自治体が作る半公半民の施設の運営をしているところが多いです。
株主には市町村、商工会議所や商工会、地銀の他地元の企業が含まれることもあります。なので、控えめに言っても、めちゃめちゃ利権が絡んでいる。

この組織の特徴として

  • 運営体制を変えたがらない

  • 守りが強すぎる経営方針

  • 声が大きい人が多すぎる、もしくは逆に株主が当て職のため無関心

といったデメリットがある反面

  • 行政と民間のイイとこ取りで、あらゆる地域課題を解決できる可能性が高い

  • 首長の意志が反映されやすく、改革が起こりやすい

といったメリットもあります。
バランスを取りながら進めれば、地域の力になります。

ですが、日本全国で三セクの破綻が相次いでいるのも事実。
新潟県でも道の駅や温泉施設を運営していた三セクが買収(M&A)されるということも…

そもそもが第三セクターの位置付けとして、利益追求を目的とする手法ではなく、公共的事業をコストミニマムに実行するための手法だったという大前提があります。
だって、公務員を配備したら大変ですもの。

そんな前提のもと、今日のメインテーマは『三セクの社長って誰?』という話。
実は、ほとんどが自治体の長(市長、町長、村長)もしくは副長(副市長、副町長、副村長)なのです。

なので、市長や副市長に就任すると、自動的に社長になってしまう。
さらに、選挙によって社長がコロコロ変わるという現場。

ここに苦悩がなくて、どこに苦悩があるのでしょうか。

それまで経営がうまくいっていた現場が、新しい社長になった途端にあれこれ口を出されて一気に赤字転落してしまう、というのもよくある話。
特に選挙が絡んでいるため、政治の道具になってしまうこともあります。
前の市長がやった事は全て気に入らない! オレ流で!
というマーケティングも何も知らない市長が思いつきで人事異動などやっちゃうもんだから、さあ大変。

市長(社長)が変わったら退職者続出…というのも珍しいことではありません。

ですが私が今日言いたいのは、運営者側が振り回されるという話ではなくて
自動的に社長になってしまう側にも苦悩が大きいよね、って話です。


特に赤字経営の三セクの社長になってしまった場合。
民間企業なら、拒むこともできるのですが、基本的には拒めない。市長や町長は自ら選挙に出て首長になっている政治家なのだからヨシとして、
問題は副市長や副町長が社長場合、です。
彼らは、基本的には市長指名&議会の承認の元でそのポジションに着きます。自ら立候補したわけじゃない。

さらに、市長や副市長って行政経験者や議員経験者がなることも多く、民間企業の経営なんて勉強してこなかった人たちが多いのです。
私の知っている市長は、慌ててマーケティングや貸借対照表の読み方を勉強していました。わざわざ有料のセミナーに通って。

行政の経営って、基本的にはお小遣い帳と一緒なんです。
足し算と引き算で成り立っている。さらに年度末にはゼロベース、基本繰越なし、という世界なので民間の決算書とは大きく違うんですね。

想像してみてください。
決算書の読めない人が経営している会社を…(まじ、カオス)

そう、誰のせいでもない仕組みの問題なんです。
そのカオスが次から次へと引き継がれていくのが三セクなんです。

最近お話を聞いた社長(彼はとある自治体の副町長)も、本当に苦悩されていて、今にも病みそうな雰囲気でした。
いや、半分病んでいたかも…
さらに三セクの場合、行政が介入しているので議会で議題になることも多くて、議員さんや地域の方から心ない言葉をかけられる事も多いものです。

社長が幸せでなければ、会社は幸せにはできません。
そんな苦悩を少しでも日本から無くせたら良いなぁ、って心から思った夜でした。
幸せな三セクを1つでも増やしたい。



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