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[要約,感想]高校生でも読める「共産党宣言」[カール・マルクス (著)/フリードリヒ・エンゲルス (著)/北口裕康 (翻訳)

 記事作成者である私、麦倉尚は、自らの教養の為に共産党宣言を要約したもので、何らかの思想に傾倒しているわけではない

労働者は摂取され、資本家は儲かる

 日本の賃金は外国と比べると上がっていないらしい。それでも物価は上がり続けるので、生活は苦しくなる。なぜ賃金が上がらないのかというと、資本家が労働者への分配を渋っているからである
 資本家からすれば、できるだけ労働者に与える給料は少なくしたい。自分に利益を多くもたらしたいのは誰でも同じである。しかし、現状の「労働者の給料が外国と比べ上がっていない」という問題に対処するには、労働者が資本家に給料を上げるべく活動する必要がある。この時期、春闘という言葉を聞くが、具体的な活動とはそれである
 ここまでは現代日本の話をしたが、ここからが本題「共産党宣言」についての話になる。「共産党宣言」ではプロレタリアート(労働者)の団結を勧めている。共産党宣言が書かれた時代では、今の日本からすれば考えられない程に悪い労働条件で人々は働いていた。この本はその時代の人たちにとって、幸せになる方法が書かれたバイブルのようなものである

危険視されている革命への言及

 資本家から工場や土地をどんな手段を持ちいても奪い取ろうとある。それがいわゆる暴力革命ということである。資本家が持っていた工場、個人で所有していた土地を、採取的には国で管理する
 私は暴力には賛成できない。争いは回避すべきであると思う

現代日本にあてはまる?

 現代日本では最低限の賃金の労働者と、十分生活できる労働者に分かれている。ニュースで耳にする「ワーキングプア」にあたる労働者にとってこの本は、救いになるかもしれないが、十分生活でき、働き方改革の恩恵を受けている労働者にとっては、胸をうたれる内容ではないかもしれない

何を読み取るべきか

 高校生でも読めると銘打ってはあるが、簡単な言葉で書かれているだけであり、そもそもの仕組みの解説は難解である。なので難しくて理解できない箇所も多かったが、資本主義の社会で生活していれば、労働者であれば事実上の摂取をされてしまう
 今の日本では職業選択の自由が保障されており、自分でどんな経済活動をするか選べる。労働者であり、摂取されるのが嫌であれば、資本家になる努力をするというのが妥当だろう。この本ではむしろ資本主義的考えの人間を増やしてしまうのではないか
 働き方改革が進んでいる日本では、労働時間の減少している。革命はなくとも、マルクスが提唱した暮らしやすさのようなものに近づいているのかもしれない

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