フェリシモという通販サイトで、「思い出を詰め込む 猫毛を入れられるロケットペンダント」というものを見つけた。

楕円ガラスのロケットペンダントの中に猫毛を入れて常に猫様と共にお出かけが出来るというアイテム。
見付けた瞬間の感想は「え……？」だった。
正直ちょっとひいた。
猫毛をアクセサリーにするという狂気。
猫様を愛してやまない私からしても「本気？」って感じの商品だった。

しかし、その商品紹介ページを見てからというもの、「狂気だと思っているのは私だけではないか」、「常識に囚われて、目が曇っているのではないか」と自分の視野の狭さを疑い、「あれはもしかしていいものなのでは」と悩む日々が続いた。

そもそも私は猫様の髭をコレクションしているのだから、その範囲が広がってもなんらおかしくない。
猫髭はアクセサリーにすることはないけれど、スマホケースの中にも、財布の中にも密かに忍ばせてある。
おまもりとして日々一緒に出掛けてはいるのである。
そんな私があのネックレスを非難する資格はなく、もっといえば私こそがあれを受け取る消費者であるべきなのでは、と思い直した。

そして注文したのが去年の終わり。
一か月ほど待って届いたのが空のロケットペンダント。

これだけだったら、猫毛を入れるなんて思いつかないと思う。
でも、これに猫毛を入れることによって。

なんか宝石みたいに見える、らしいんだけど、どうだろう。
なんか思ってたのと違うんだけど。
うちの子が三毛で、ちょっと薄茶っぽい感じだからなの？
猫毛もはみ出るし、なかなか難しいんだけど。

私はこれを猫毛が入ったものだと認知しているからそうとしか見えないけど、普通にこれを首から下げてたら、みんななんとも思わないものだろうか。
まさか外ですれ違う赤の他人様が猫毛を首から下げているという発想に至らないから、そもそもバレないもんなのだろうか。
それともあえて「私、猫毛首から下げてます」とアピールしていく系の商品なのだろうか。

「私の推し、白猫なのよ」とか「猫毛を提供してくれる推しが家にいるの」みたいな感じ？

買ったはいいけど、まだつけて外に出る勇気がないんだよね。
猫毛ってそもそも洋服についてたらコロコロしていくのがマナーだから、堂々と外に運ぶっていうのも精神的に抵抗もあったりして。

これ、シリーズ商品だから、今回シルバーだけど、ゴールドとピンクゴールドも一か月ずつ家に届く予定なの。
シルバーじゃない色の方がしっくりくるんだろうか。
それとも大人しくビーズとか入れて誰がどう見ても「綺麗」ってなるようにすべきなんだろうか。
でも私別にビーズ推してないしなあ。
うーん。

今度試しにつけてどこかにお出かけしたいと思う。
もし街中で猫毛を胸に掲げている人がいたら、「なるほどな」と優しい気持ちで受け流していただきたい。
当たり前のようにつけられる猛者になったら、またここで報告したいと思う。
いつになるかはちょっと、分からないけどね。